ドラマ「不適切にもほどがある」チョメチョメ・ニャンニャンの意味と語源 山城新伍風の「ズッキー」(ロバート秋山)も登場

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TBS系金曜ドラマ「不適切にもほどがある」で主人公の昭和男・小川市郎らが連発している「チョメチョメ」「ニャンニャン」について、その語源や意味などをまとめます。

第3話には「チョメチョメ」というワードを生み出した昭和の俳優・山城新伍に似ている(?)タレント役でロバートの秋山竜次が登場します。

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目次

市郎が連発する「チョメチョメ」「ニャンニャン」

この物語の主人公である中学体育教師・小川市郎(阿部サダヲ)は1935年(昭和10年)生まれの「焼け跡世代」。市郎は1986年(昭和61年)の時点で50歳であり、戦後の高度経済成長期を生きてきた典型的な「昭和の男」です。

そんな市郎が第1話から繰り返し発している昭和の懐かしワード(死語)「チョメチョメ」「ニャンニャン」が話題となっています。参考までに、第1話の市郎ら登場人物たちのセリフの中からこれらのワードを抜粋してみます。

▼セリフ①
市郎「ああいかん、純子がニャンニャンしてしまう!」

▼セリフ②
市郎「責任取れよ、純子がニャンニャンしたらてめえのせいだからな!」
2024年のコンビニ店員「ニャンニャン?
市郎「チョメチョメのことだよ!」

▼セリフ③
純子「(キヨシに対し)今からウチ来てもいいけど…すぐ近くだし親いないから。…ニャンニャンしたい?」

▼セリフ④
市郎「純子がチョメチョメチョメチョメしちゃう!純子がチョメチョメチョメチョメしちゃう!」

▼セリフ⑤
市郎「(野球部に入部したキヨシを千本ノックでしごきながら)おら、立てサル!チョメチョメしてえか!チョメチョメしてえのか!?」
キヨシ「ハイ!」
市郎「何がハイだ、髪切れ!明日までに坊主にしてこい!」

▼セリフ⑥
市郎「(ムッチ先輩と純子のツーショット写真を見て)ああ?おい、誰だそのカマキリのメスみてえな貧相なチンピラは!四丁目のキヨシと全然違うじゃねえか!チョメチョメできれば誰でもいいのか?おい!」

「不適切にもほどがある」第1話より

令和現在で40代後半以上の方であれば、「チョメチョメ」「ニャンニャン」は懐かしい言葉だと感じることでしょう。

「チョメチョメ」も「ニャンニャン」も、共に1970年代終盤から80年代前半にかけて発生した流行語、スラングのようなもので、いずれも男女の秘め事・行為を指した言葉(隠語)。もう少し直接的な表現となりますが、似たような意味で明石家さんまが開発したとされる「H(エッチ)する」という言葉もありますね。

今よりもコンプラ意識が低かった昭和の時代とはいえ、さすがに「〇〇〇する」という英語三文字のワードを公衆の面前で発するのは憚(はばか)られたらしく、「H」「ABC」「チョメチョメ」「ニャンニャン」などと言葉を濁し、センシティブな話をカジュアル化して話したわけです。

なお、俳優・タレントの山城新伍が生みの親(後述)ともされる「チョメチョメ」はちょっとおっさん臭い表現にも感じられ、逆に大ヒットバラエティ番組「夕焼けニャンニャン」などでカジュアルに親しまれていた「ニャンニャン」という言葉の方が、若者や女性には使いやすかったかも知れません。

「不適切にもほどがある」の劇中でも、17歳の純子がキヨシを「チョメチョメしたい?」ではなく「ニャンニャンしたい?」と誘っています。

Amazon Prime(30日間無料期間あり)では、「不適切にもほどがある!」の脚本を担当している宮藤官九郎の名作たちを見放題配信中。「タイガー&ドラゴン」「木更津キャッツアイ」「うぬぼれ刑事」など、クドカンワールドを堪能できます。

出演:岡田准一, 出演:櫻井翔, 出演:酒井若菜, 出演:岡田義徳, 出演:佐藤隆太, Writer:宮藤官九郎, 監督:金子文紀, プロデュース:磯山晶

チョメチョメ 起源は山城新伍か

市郎が連発する昭和ワード「チョメチョメ」は、俳優でタレント、司会者として活躍した山城新伍(1938-2009)が生みの親ともされます。

このワードが有名になったのは、山城新伍が司会を務めていたフジテレビ系のクイズ番組「アイ・アイゲーム」(1979-1985)でした。

「アイ・アイゲーム」は、司会の山城が一部を伏せ字にした形で文章を出題し、解答者(名高達郎、中尾ミエ、デヴィ夫人、島田紳助、川島なお美ら)がその空白部分に当てはまるであろうワードを連想して解答するというバラエティ・クイズショウ。

この伏せ字部分は、普通に考えると下ネタしか当てはまらないような文書が選ばれており、解答者たちはこの下ネタトラップ(放送禁止ワードも)を回避して正解にたどり着かなかればならないという面白みがありました。山城がこの伏せ字部分を読む時に「チョメチョメ(××)」と表現していたため、「チョメチョメ=下ネタ」としてお茶の間に浸透し、日常会話の中でも転用して使われるようになったというわけです。

一方、「ニャンニャン」に関しては1970年代末からヤンキー・不良の間で使われるようになった若者言葉とされます。もともと「懇(ねんご)ろになる」という男女関係の言葉もありますし、猫がじゃれるように男女がイチャイチャする、という可愛らしい表現だったのでしょう。

その後、女優の高部知子が週刊誌のスキャンダル記事を受けた記者会見で「ニャンニャンしてるとこね」などと発言したことから広く普及し、1980年代にはアイドルグループ「おニャン子クラブ」を生み出したバラエティ番組「夕焼けニャンニャン」(1985-1987)が放送されたこともあり、カジュアルな言葉として浸透していました。1986年を生きる17歳の純子も「夕焼けニャンニャン」を見ているはずです。

【第3話】山城新伍風タレント(秋山竜次)が登場 「チョメチョメしちゃうぞ」司会者

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