日曜劇場「アンチヒーロー」第1話では、非公表だった登場人物の名前が次々に明かされました。
明かされた登場人物の役名の多くに「色の名前」が入っていることが確認されており、この「色の名前」が物語の鍵を握っていく可能性があります。
色の名前だらけ 明墨法律事務所のメンバー
放送開始前の段階まで、かたくなにストーリーや登場人物名などが伏せられていた「アンチヒーロー」。第1話では主人公・明墨正樹(長谷川博己)をはじめ、主要人物の名前と役職などが明かされています。
その中で目立ったのが、明墨法律事務所のメンバーを中心に「色の名前」が入った登場人物が複数いること。以下に第1話の時点で「色の名前」が入っていることが確認できた登場人物をまとめておきます。
★「色の名前」が入った登場人物
【明墨法律事務所】
弁護士・明墨正樹(長谷川博己)…墨色(黒または灰色?)
弁護士・赤峰柊斗(北村匠海)…赤
弁護士・紫ノ宮飛鳥(堀田真由)…紫
パラリーガル・白木凛(大島優子)…白
パラリーガル・青山憲治(林泰文)…青
【東京地方検察庁】
検察官・緑川歩佳(木村佳乃)…緑
※検事正・伊達原泰輔(野村萬斎)…伊達の勝ち色?(=濃紺色)
【その他登場人物】
殺人事件被告人・緋山啓太(岩田剛典)…緋色
※死刑囚・志水裕策(緒形直人)…水色?
黒を白にもグレーにも変えて見せる主人公・明墨正樹の名前に「墨」が入っているのはわかりやすいかと思います。
その明墨が率いる明墨法律事務所の面々は、それぞれ名前に「赤」「紫」「白」「青」が入っています。また、検察官の緑川には「緑」、被告人の緋山には「緋色」の色名がそれぞれ含まれています。
※これは少し飛躍した話になりますが伊達原泰輔(野村萬斎)の名前に入る「伊達」は、色に強いこだわりを持った戦国武将・伊達政宗を連想させます。伊達政宗は漆黒の兜(+巨大な三日月の前立)を愛用したほか、幟には勝ち色とされる濃紺の地に満月を思わせる黄色い円を施していました。伊達政宗のセンスあふれる華美な武装姿から「伊達者」という言葉も生まれています。
※12年前の一家殺人事件の犯人と断定され死刑囚になっている志水裕策(緒形直人)も、名前に水色を思わせる「水」の字が入っています。
各登場人物の名前に入る色の意味は?
参考までに、各主要人物の名前に入っている色が持つ意味、イメージを簡単にまとめておきます。
【墨色】…墨のすり具合によって黒から灰色、無色透明まで自由自在にコントロール?=明墨正樹(長谷川博己)
【赤】…情熱、怒り、生命力、協調性などをイメージさせる色=赤峰柊斗(北村匠海)
【紫】…神秘性、不安、高貴、内向性などをイメージさせる色=紫ノ宮飛鳥(堀田真由)
【白】…純粋、清潔、神聖といったイメージを持つ色。「明白」のように真実を明らかにするイメージも=白木凛(大島優子)
【青】…冷静さ、誠実さ、自由、おおらかな広大さをイメージさせる色=青山憲治(林泰文)
【緑】…安らぎ、落ち着き、調和や平和などをイメージさせる色=緑川歩佳(木村佳乃)
【緋色】…ひいろ。黄色がかった赤。スカーレット。思いの色(日本)、罪の象徴の色(西洋)などの文化的意味を持つ=緋山啓太(岩田剛典)
【考察】色が付く名前は重要人物?「補色」の関係性も?
第1話を見た限り、色の名前を持つのは主要人物ばかり。殺人事件の被疑者である緋山を含め、名前に色が入っている人物は物語上重要な役割を果たすと考えて良さそうです。
それぞれカラフルな色彩、性格を持つ主要登場人物たちですが、少し怖いのがそのカラフルな色たちは「真っ黒な墨」によって塗りつぶされてしまう可能性があること。主人公・明墨が内に持つ「墨」が漆黒なのかグレーなのか透明なのか、今後の展開が気になります。
色の名前を持つ登場人物は、(伊達原検事正を除き)いずれも明墨の味方になる可能性があり、善人にのみ色の名前が付いている可能性がありそうです。
それと、これは推測でしかありませんが、色相環における「補色」の関係性に注目してみると面白いかもしれません。
補色同士の色の組み合わせは互いの色を引き立て合う相乗効果がありますので、「緑川」と「赤峰」、「青山と緋山」、「紫ノ宮」と「黄色の名前が付く人物(今のところ登場していませんが…)」など、補色の位置関係にある人物たちの動向に注目すると面白いかも知れません。
(参考)補色の関係性。以下の色同士などが色相環における反対色「補色」の関係にあります。
黄色←→紫
緑←→赤
青←→橙
など。詳しい色相環の図はネット上で検索できます。