NHK連続テレビ小説「まれ」で、ヒロイン・津村希(土屋太鳳)が洋菓子修行をすることになる横浜のフランス菓子店「マシェリ・シュ・シュ」についてまとめます。
「マシェリシュシュ」は、カリスマパティシエ・池畑大悟(小日向文世)が経営する横浜・元町公園の坂の上のフランス菓子店。地元では固定客も多くかなりの人気を誇りますが、店主である池畑大悟が偏屈、へそ曲がりであり、「気難しい店」として知られます。
「マシェリシュシュ」店名の意味は?
「マシェリシュシュ(ma chérie chouchou)」という店名ですが、「マシェリ」はフランス語で「ma chérie」=私の愛しい人、最愛の人(maは女性形の所有格で「私の」、chérieは「愛しい人、最愛の人」 )という意味。
そして「シュシュ」は同じくフランス語の「chouchou」で、「かわいい」とか「お気に入り」という意味です。
「マシェリ・シュシュ」は「私の可愛い・最愛の人」といったところでしょうか。能登弁では「まんで愛しい人」という意味となります。
希は、大悟の妻・輪子(りょう)のことを指した店名ではないかと勝手に予想しています。しかし実際は輪子と大悟は再婚同士であり、「マシェリ・シュシュ」という店名は大悟の亡くなった前妻(フランス修業時代に出会い、帰国後に一緒に店をつくった)のことを指したものだったのです。
▼ミッシェル・ポルナレフのあの曲にも、「マシェリ」というワードが出てきます。
繰り返される「マシェリシュシュ」閉店騒動
「マシェリシュシュ」のシェフ・池畑大悟はよく言えば「職人気質」であり、ケーキづくりに情熱を注ぐ仕事人。しかし、ケーキの出来が悪かったり、常連が他の店で買ったのを知ってしまったりするすぐにヘソを曲げ、閉店(休業ではなく店じまい)騒ぎを起こすという、悪い意味で頑固な気質を持ち合わせています。
また、大悟は大のマスコミ嫌いとして知られ、ミーハー気分で取材にやってくるマスコミ人を徹底的に毛嫌いしています。そのため「マシェリシュシュ」はメディア露出が少なく、知る人ぞ知る店となっています。一部マスコミからは「過去の栄光にしがみつく、終わった店」などと陰口を叩かれています。
大悟に振り回される陶子、浅井ら従業員
「マシェリシュシュ」の従業員は、若手ながらスーシェフ(No.2、シェフのサポート役)の立場である矢野陶子(柊子)、10年のキャリアを誇りながらも覚えが悪くウダツが上がらない浅井和也(鈴木拓)が居ます。
繁忙期にはこれに池端大悟の娘である美南(中村ゆりか)も手伝いとして加わり、少人数で日常業務を切り盛りしています。上述のように頻繁に大悟が閉店騒動を巻き起こすために、陶子や浅井はたびたびそのアオリを受けています。
厳しい経営状態 一発逆転はあるのか
「マシェリシュシュ」は「閉店騒動」とともに、店の経営状態でも問題を抱える事になります。そもそも大悟は職人気質であり、算盤勘定に無頓着な男。良質な材料を用いる事で原価が高騰し、加えて度重なる閉店休業による経費の圧迫、取材拒否による広告宣伝の不徹底も重なり、店は経営不振に陥っていきます。
今後、商売話になるとすぐに顔を出す希の父・徹(大泉洋)も登場し、「マシェリシュシュ」の再生・復活騒動が描かれます。気難しさ一辺倒だった池畑大悟も、「修行のためにも店を潰すわけにはいかない」と必死にもがく希のペースに次第に巻き込まれていくことになりそうです。
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