「下町ロケット」キーワード「バルブシステム」って何?

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TBSドラマ「下町ロケット」で繰り返し登場する「バルブシステム」という言葉の意味についてまとめます。この「バルブシステム」の特許使用権を巡り、佃製作所と帝国重工はバトルを繰り広げることになります。

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目次

エンジンの核となる「バルブシステム」

「下町ロケット」で登場するキーワード「バルブシステム」は、大型ロケットを飛ばすために必要となる「新型水素エンジン」を正常に動かすための核となる技術です。

ロケットエンジンを燃焼させると、エンジンは爆発に等しい振動が発生します。そうした極めて厳しい環境下において、二つの液体燃料「-250℃の液体水素」と「-180℃の液体酸素」を大量、精密に燃焼器に供給することが、エンジンシステムを正常に動かすために不可欠になってくるのです。水道の蛇口部分と考えたらわかりやすいでしょうか。

このバルブシステムが正常に作動しないと、液体燃料が過剰にエンジン内部に供給されるなどして圧力異常が発生し、エンジンが暴走してしまいます。

自社技術のみでロケットを飛ばす「スターダスト計画」

帝国重工では、「スターダスト計画X-Ⅱ」のロケット用水素エンジン「モノトーン」を制御する重要な技術として、新しいバルブシステムを開発していました。

その結果、バルブシステムの心臓部である「調圧バルブ」の画期的な変更に成功。この新型バルブシステムを特許として申請しようとしたところ、佃製作所が先に特許を抑えていたことに気が付いたのです。

特許売却か、使用契約か

帝国重工が世界と戦うために社運をかけて進めていた「スターダスト計画」は、ロケット打ち上げに関わる重要な技術(キーテクノロジー)をすべて自社でまかなうことを計画の柱にしていました。第一話の段階で「バルブシステム」以外のすべての技術の内製化に成功しており、残すは「バルブシステム」の完成のみという段階までこぎつけていたのです。

佃製作所が所有している「新型バルブシステムの特許」を買い取って自社のものとすることは、「スターダスト計画」を進める帝国重工にとって至上命題。特許使用契約、あるいは特許権は渡さずに部品納入を狙う佃製作所と激しいバトルが繰り広げられることになります。

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