【まんぷく】1945年、1946年(昭和20年、昭和21年)の物価まとめ 着物、ハンコ、靴みがき…

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NHK連続テレビ小説「まんぷく」第5週放送では、1945年秋ごろの戦後混乱期の中で、福子の家族たちが生活費の工面に奔走する様子が描かれています。

そうした描写の中で登場した物の値段、1945年当時の物価などをまとめます。

【スカーレット】昭和22年の物価 草間が建て替えた千円、常治が受け取らなかった20円

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目次

石鹸が15円、着物は100円で買取 ハンコは7円50銭

第5週、第6週放送では、以下のようなお金のやり取りが描かれています。

・闇市で石鹸が15円という高値で売られていることに憤慨する鈴。

・克子が闇市の男に着物を売ろうとすると、50円の値を付けられる。交渉の末に100円での買取が成立するが、鈴は「安すぎる」と文句タラタラ。

・香田家の四姉弟が生活費の足しにするために、道端で1回10銭で靴磨きの仕事を始める。磨き方があまり良くないと言って約束の半分しかくれない客。

・ようやく結城紬の着物を売る決意をした鈴だったが、闇市の業者に150円に買い叩かれてしまう。そこにたまたま通りかかった世良が300円でこれを買い取る(世良はこれを3倍で売りさばく予定)。

・闇市の人々の様子から、ハンコの製造販売という商機を見つけた萬平。一本7円50銭で販売し、一日で82円50銭、一週間で322円50銭を売り上げる(以上、昭和20年)。

・製塩業を立ち上げようとお金を工面していた福子に、鈴がハンコ製造で蓄えた「へそくり」の300円を渡す(昭和21年)。

終戦当時の物価感覚

消費者物価指数などについて本文最後の方にも書いておきますが、おおよそ1945年当時の物価は現在の100〜150分の1程度と考えてよいでしょう(激しいインフレにより、同年内でもかなりの物価上昇があったと思われます)。

現在の100分の1とすると、ドラマに登場したぼったくりの石鹸15円=現在の1,500円、子供達の靴みがき料1回10銭=10円、克子の着物買取額100円=10,000円、ハンコの一日の売り上げ82円50銭=8,250円、結城紬を300円=30,000円で仕入れて900円=90,000円で売る…。なんとなくシックリきますね。

参考までに、1945年、1946年あたりの主なサービスや商品の値段、物価をピックアップしてみます。そもそも各商品の希少価値が現在とは違うものが多く単純に比較は出来ませんが、当時の人々の生活感覚がわかるかと思います。物価は戦後の数年間で急激な上昇を見せています。

※各数字は『物価の文化史事典』(展望社、監修・森永卓郎)より抜粋。

東京・公立小学校教員初任給

1941年=50円~60円
1946年=300円~500円

公衆電話料金(東京)

1945年=市内1通話10銭
1946年=市内1通話20銭

郵便料金

1945年=葉書5銭、封書10銭
1946年=葉書15銭、封書30銭

入浴料 (東京)

1945年=20銭
1946年1月=50銭、8月=70銭

月刊総合誌(文藝春秋)定価

1945年=60銭
1946年6月=5円、11月=7円

鉄道料金(山手線初乗り)

1945年=10銭
1946年=20銭

鉄道料金(東京ー大阪間運賃)

1945年=15円5銭
1946年=15円5銭

米(精米10kg)

1945年=3円57銭1厘
1946年=20円11銭4厘

男の理髪料(東京・大人)

1945年=3円50銭
1946年=3円

終戦後、消費者物価指数が急上昇

1900年(明治33年)を1.00とした消費者物価指数は、1938年(昭和13年)には2.50で、この間はゆるやかに上昇。1939年~1945年までは戦時下であったため統計資料は公表されていませんが、1946年(昭和21年)には99.5、翌1947年(昭和22年)になると224.1にまで急上昇しています。

2018年現在とそれほど変わらない2003年(平成15年)の消費者物価指数は3844.4で、1946年のおよそ40倍になっています。

「日本円貨幣価値計算機」
というサイトで1945年(1946年)と2017年の物価を比較してみたところ、以下の結果をはじき出してくれました。

CPI:1945年(S20)の10,000円は、2017年(H29)の1,561,903円にあたります(156倍)

CPI:1946年(S21)の10,000円は、2017年(H29)の401,279円にあたります(40.13倍)

※CPIは消費者物価指数(持家の帰属家賃を除く総合)をもとに貨幣価値(物価)を計算しています。とのこと。

1945年当時は経済の大混乱により、物価基準はあってないようなものかもしれませんが、おおよそ現在の100~150分の1程度の物価だったと考えるとしっくり来そうです(恐らく同年内でも年末にかけて物価の上昇がかなり生じていたはず)。翌1946年までには一気に物価が上昇し、おおよそ現在の40分の1程度の物価になっています。

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