NHK連続テレビ小説「なつぞら」最終回で、マコプロの次回作の原作が「CUORE(クオーレ)」という本であることが描かれました。
この「CUORE」という作品。アニメ史に残る名作「母をたずねて三千里」の原作として知られる小説です。
次回作の原作は「クオーレ」
1975年(昭和50年)の夏休み。十勝で休暇中の坂場のもとに、マコから電話がかかってきます。マコによれば、前作「大草原の少女ソラ」と同じ時間、同じ枠(ミルコスまんが広場)で、次回作の企画が決まりそうだとのこと。
この時、マコの手元には原作本と思われる「CUORE」(作者:EDMOND DE AMICIS)という赤い本が握られていました。
カルピスこども劇場「母をたずねて三千里」
「CUORE(クオーレ)」は、エドモンド・デ・アミーチスにより1886年に書かれた小説。
この作品の中の一つ「Dagli Appennini alle Ande” (アペニン山脈からアンデス山脈まで)」を原作とし、1976年に日本アニメーション(マコプロのモデル会社の一つ)により「母をたずねて三千里」としてフジテレビでアニメ化されました。
「母をたずねて三千里」の放送枠は、フジテレビ「カルピスこども劇場」でした。
この「カルピスこども劇場」枠は、「大草原の少女ソラ」のモデル作品の一つ「アルプスの少女ハイジ」の放送枠「カルピスまんが劇場」の名前が変わったもの。
「カルピス枠」のアニメとしては「アルプスの少女ハイジ」(1974年)→「フランダースの犬」(1975年)→「母をたずねて三千里」(1976年)と連なる流れがあります。※いずれも日本アニメーション制作。
なお、高畑勲、宮崎駿、小田部羊一氏らがタッグを組んだ「アルプスの少女ハイジ」の制作には奥原なつのモデル人物・奥山玲子氏は参加していなかったようですが、奥山氏は1976年に東映動画を退職した後に日本アニメーションに移ると、「母をたずねて三千里」に作画監督補佐として参加しています。
もちろん、「母をたずねて三千里」は高畑勲、宮崎駿、小田部羊一氏らが中心となって作り上げた作品として知られますね。
▼同じく最終回に登場した、坂場が12年後に手掛ける戦争アニメ作品。
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