「らんまん」4月12日 番頭・市蔵の懐中時計を分解するエピソード 牧野富太郎幼少期の実話がモチーフに

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NHK連続テレビ小説「らんまん」4月12日(水)放送の第8回では、万太郎が番頭の市蔵が買った時計を分解してしまうエピソードが描かれています。

このエピソードは、牧野富太郎が幼少期に行った行動がモチーフになっています。

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目次

学問に目覚め 時計を分解してしまう

地元佐川町の郷校・名教館(めいこうかん)に通い、学頭の池田蘭光(寺脇康文)から学問の面白さを教えてもらった万太郎(小林優仁)。やがて12歳になった万太郎は、森羅万象や科学技術への興味が尽きず、思わぬ行動に出てしまいます。

ある日、峰屋番頭の市蔵(小松利昌)が高知に出かけた際に買ったという懐中時計を見た万太郎は、チクタクチクタクと無限に動き続ける時計に心を奪われてしまいます。

市蔵は、峰屋の番頭たるもの高級品のひとつでも持っておきたいと考え、当時としては大変珍しく高価だった懐中時計を奮発して購入したようです。

長年の付き合いにより、市蔵は万太郎が何を考えているのかをよく理解しているようです。万太郎が懐中時計を「貸して!」と言い出すと、市蔵は「嫌です!」と必死の抵抗を見せています。

結局根負けをした市蔵は、万太郎に懐中時計を貸したままお遣いに出てしまいます。

市蔵は「ほなら行ってきますが、壊さんとってくださいよ!」と念を押してその場を去りますが、その不安は見事に的中。万太郎は借りていた懐中時計をすべて分解してしまうと、分解図を描きあげてご満悦です。

市蔵は「酷すぎませんか?あれは高かったですき。大奥様からなんとか言うてください!」とタキ(松坂慶子)に泣きつきますが…。

番頭の時計を分解してしまった幼少期の牧野富太郎

この一連のエピソードは、万太郎のモデル人物である牧野富太郎が幼少期に起こした出来事がモチーフになっています。

富太郎の生家・岸屋の番頭だった佐枝竹蔵(市蔵のモデル)は、富太郎の両親亡きあとに富太郎の祖母・浪子を支えて店を切り盛りするなど、優秀な働き手だったそうです。

佐川町有数の商家で番頭を務めていた竹蔵は、それなりに羽振りがよかったのでしょう。ある時、竹蔵は当時としては極めて珍しかった懐中時計を買ってきたそうです。

しかし、溢れんばかりの好奇心を持つ幼少の当主・富太郎にそれを見られてしまったが最後。富太郎は時計の仕組みを不思議に思い、中を見たくてたまらなくなってしまいます。富太郎は興味のままに竹蔵の時計を分解してしまうと、納得出来るまで中を調べ上げたそうです。

この富太郎の突飛な行動に対し、周囲の人たちは口を揃えて「成太(誠太)さんには困る(※)」と呆れたとか。後に「日本の植物学の父」と呼ばれるまでになる牧野富太郎らしい、好奇心と探究心に満ち溢れた幼少期のエピソードですね。

※成太(誠太)というのは富太郎の幼名・成太郎(または誠太郎とも)のこと。幼少期は成太郎と名乗っていた富太郎ですが、3歳で父を、5歳で母を、6歳で祖父を続けざまに亡くした頃に富太郎に改名をしています。

この時計の分解エピソードが書かれている「牧野富太郎自叙伝 第一部」には、エピソード発生時の年齢は書かれていません。「成太(誠太)さんには困る」と周囲に言われたとのことなので、寺子屋や名教館に通う以前、改名前の6歳以下の頃のエピソードだと考えられます。

富太郎はかなり早い幼少期の段階で、人並み外れた好奇心と探究心に目覚めていたようですね。

この時計の破壊エピソードに加え、第2週で描かれた健康のためにお灸をすえられるエピソード、名教館で恩師に出会うエピソードなどが、史実をもとに創作されています。

これらのエピソードが本人の文章により語られる「牧野富太郎自叙伝 第一部」など、牧野富太郎関連の複数の書籍がAmazon Kindle版に限り0円で購入することが出来ます。

また、汐文社による子供向けの伝記「はじめて読む科学者の伝記 牧野富太郎」でも、第1章の冒頭でこの懐中時計のエピソードが語られています。この伝記はドラマと似通ったセリフや展開も多く、ドラマのストーリー創作のベースになっている可能性があります。

汐文社
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