NHK大河ドラマ「真田丸」に登場する信濃の国衆・室賀正武(西村雅彦)についてまとめます。室賀はライバルとして真田昌幸(草刈正雄)に反発をしていきます。
近隣のライバル・室賀正武
室賀正武が登場するのは第3話から。室賀は真田の本領がある信濃の東方・小県郡(ちいさがたぐん)の一角を治める領主で、昌幸とは「幼馴染み」の間柄です。
とにかく室賀正武と真田昌幸は犬猿の仲。劇中、「表裏比興の者」とされコロコロと言うことが変わる「腹黒」の昌幸に対し、室賀は知恵は少々足りないが正直者で平和主義者という人物設定。互いに相手が気に食わず、何とか出し抜いてやろうといがみ合います。
そんな二人の関係が初めて描かれるのが、第3話でのエピソードです。室賀はさっそく昌幸の策略にハマり、いいように動かされてしまいます。
昌幸が気に食わない!
武田が滅亡し、起死回生の策として織田につくことを決意した昌幸は、室賀や出浦昌相(寺島進)ら近隣の国衆を集め、織田につくべきだと説得を行います。周辺の国衆をまとめあげることで、織田信長(吉田鋼太郎)の出方も変わってくるはずだと昌幸は読んだのです。
これに反発したのが室賀正武でした。ただでさえ気に食わない昌幸が、リーダーシップをとって近隣をまとめあげようとしていることが面白くありません。説得が不調に終わった昌幸は、ここで一計を案じます。
上杉につく?昌幸の策略
昌幸は突如、以前から誘われていた上杉につくと言い出し、信幸(大泉洋)と佐助(藤井隆)に書状を持たせ、上杉のもとへと走らせます。敢えて情報を筒抜けにした状態で。
これを好機と捉えたのが、室賀と出浦でした。上杉のもとへと急ぐ信幸らを道中で襲い、書簡を強奪。書簡を手にした室賀は、意気揚々と織田信長のもとに「告げ口」に向かいます。
しかし、この一件は昌幸と出浦が示し合わせた「策略」でした。昌幸は室賀を利用し、上杉への書状を織田へと届けさせ、いかに真田が有能で周囲から必要とされているかを見せつけ、織田に取り入ろうと考えていたのです。
昌幸に翻弄される人生
昌幸と室賀のライバル関係は、今後も続いていきます。昌幸が所領を拡大しようと室賀を攻めたり、室賀が不本意にも真田の家臣になったり、家康の命を受けた室賀が昌幸を暗殺しようとしたり…。
信濃の土地を愛する気持ちを通じ、昌幸と共闘をしようとする時期もありますが、結局室賀は最期まで昌幸に翻弄される人生を送ることになります。
三谷幸喜作品ではお馴染みの俳優・西村雅彦が、正直者で憎めない(?)キャラクターとして描かれる室賀正武という人物をどう演じるのか、楽しみです。
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