NHK大河ドラマ「真田丸」に登場する真田家家臣・佐助(藤井隆)についてまとめます。
「真田丸」における佐助は、真田十勇士に登場する有名な「ヒーロー・猿飛佐助」のイメージとは少し異なるようです。
一見お百姓さん?忍びの佐助
「真田丸」にたびたび登場している佐助は、真田家の忍びとして近隣他家の情報をつかむ大切な役割を担っています。
ただし、「真田丸」の佐助は一般的にイメージされる、黒ずくめの衣装に忍術、手裏剣を駆使するような「忍者」とは少し違います。普段は地に足の着いた生活をし、真田家に呼ばれるたびに様々な任務を遂行する「便利屋」のような存在です。(※演じる藤井隆は佐助を「普段は畑を耕したり近所の頼まれごとをやったり」する人物イメージで演じているとのこと。)
昌幸(草刈正雄)から高い身体能力と素早さを買われ忍びとなった佐助ですが、武田家が滅亡すると、より重要な役割を担っていくようになります。
やがて信濃の国衆・出浦昌相(寺島進)が真田家の家臣になると、佐助は武田の忍者集団「甲州透破」を統率してきた経験を持つ出浦から忍術の鍛錬を受けることになります。
人気ヒーロー・猿飛佐助がモデル?
佐助といえば、真田十勇士(信繁の10人の家臣)の筆頭として登場し活躍する忍者のヒーロー・猿飛佐助が有名。数々の小説、マンガ、ドラマなどで大活躍する猿飛佐助は、架空の人物だとも、猿飛仁助の子孫や上月佐助といった実在の人物がモデルだとも言われます。
「真田丸」における佐助は、もちろん歴史ファンに人気が高い猿飛佐助の存在を踏まえたキャラクターだとは思われますが、脚本を担当する三谷幸喜は「身体能力が高いお百姓さん」のようなイメージを佐助に対して与えているようです。
(※真田十勇士で描かれる猿飛佐助は鷲尾佐大夫という郷士の息子で、信濃・戸隠の山の中で猿と遊んでいたところを仙人・戸澤白雲斎にスカウトされている)
それを表現するように、佐助はボロを身にまとい、顔は煤(土?)で汚れた姿。その出で立ちからは、平民として身体を駆使して日々の生活を行なっている「リアルな生活感」が滲み出ています。
服部半蔵も登場
今後、佐助は「第一次上田合戦」など数々の戦で活躍をし、真田を助けていくことになります。真田一族に忠誠を誓う佐助が出浦昌相の薫陶を受け、「透破(すっぱ=忍び)」として成長していく姿が楽しみです。
また、物語が進むと徳川家の忍びとして服部半蔵(浜谷健司)が登場することがNHKから発表されており、忍者同士の共演、駆け引きも期待されます。
【追記】2023年のNHK大河ドラマ「どうする家康」では、徳川家康(松本潤)に仕える忍びのリーダーとして服部半蔵(山田孝之)が登場しています。少し経路の違う「真田丸」と「どうする家康」の服部半蔵の描かれ方の違いを見るのも面白いかと思います。