NHK連続テレビ小説「スカーレット」劇中で亡くなった主要登場人物、亡くなった回、亡くなった経緯をまとめていきます。
また、ある意味で朝ドラの名物となっている「ナレ死」(ナレーション=語り=によっていきなり死んだことが語られる)、「セリフ死」(セリフによっていきなり死んだことが語られる)となった人物がいたのかもまとめます。
照子の父・熊谷秀男(第49回で亡くなる)=セリフ死
物語上で最初に亡くなった主要登場人物は、照子の父で熊谷陶業の社長だった熊谷秀男(阪田マサノブ)でした。
照子の結婚相手・敏春(本田大輔)が次期社長候補として熊谷陶業に入社すると、次第に社内改革を求める敏春と昔ながらのやり方に固執する秀男との世代間ギャップが浮上。そうした流れの中で、秀男は第9週(第49回・11月25日)放送で突然倒れて急死をしてしまいます。
秀男の死はナレーション(語り)ではなく、丸熊陶業社員らのセリフによって伝えられています。「ナレ死」ではなく「セリフ死」と言われるパターンですね。元気だったはずの社長が1話15分のうちにいきなり倒れて死ぬという急展開ぶりでした。
喜美子の父・川原常治(第75回で亡くなる)=眠り死
日頃の不摂生と仕事の無理がたたり、第12週放送あたりから体調不良が目立っていた父・常治(北村一輝)。
第13週放送で次第に床に伏せる場面が増えると、ついに第75回・12月25日放送で、常治は家族が揃う自宅で亡くなっています。常治は喜美子の頭をなでるとそのまま眠ってしまい、そのまま静かな最期を迎えています。
「父はそのまま、目覚めることなく逝ってしまいました」というナレーションが入りましたが、常治の最期のシーンはしっかりと描かれており、「ナレ死」ではありませんでした。
元陶工・慶乃川善(第94回で亡くなったことが明かされる)=セリフ死
幼少期の喜美子に陶芸と出会うキッカケを作り、その後は陶芸家としての才能に見切りを付けて故郷に帰っていた元陶工・慶乃川善(村上ショージ)。
喜美子は第16週(第94回・1月24日)放送で、穴窯を作る参考にしようと慶乃川に連絡をとりましたが、現れた甥っ子・慶乃川純平(笑福亭銀瓶)のセリフにより、慶乃川が昨年に亡くなっていたことが明かされています。
荒木荘の三毛猫(第102回で亡くなったことが明かされる)=セリフ死
大阪の荒木荘時代、みんなの癒やしの存在だった三毛猫。
第17週(第102回・2月1日)放送で久しぶりに大阪を訪ねた喜美子は、ちや子(水野美紀)からこの三毛猫が死んでいたことを知らされています。信楽太郎こと雄太郎(木本武宏)は、この猫の死を悼んで名曲「さいなら」を書き上げたとのこと。
喜美子の母・川原マツ(第110回で亡くなる)=眠り死・実質ナレ死
武志が高校生になった頃から、少しずつ痴呆が進行していた母・マツ。
武志が京都の大学に進学をした年の夏に、完成した編み物をカフェ・サニーに届けたマツは、そのまま店内で眠りに落ちてしまいます(直後の陽子の表情から、恐らくマツはその場で眠るように亡くなったと推測されます)。
このシーンの後、タイトルコール・主題歌へと突入し、次のシーンでは時代が三年半進行。ナレーションにより三年半前にマツが亡くなったことが告げられています(お決まりの仏壇と遺影も登場)。
喜美子の長男・川原武志(最終回で亡くなる)=ナレ死
白血病と戦っていた武志。最終回では、従兄妹の桜、桃のピアノ発表会に見に行く約束を実現させた武志でしたが、それから2年後に亡くなっています。
武志が亡くなった場面は描かれず、2年の時が飛んだ後にナレーションにより「武志は26歳の誕生日を前にして旅立ちました」と告げられています。