朝ドラ「スカーレット」あらすじ、大まかなストーリーまとめ

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2019年秋から放送されるNHK連続テレビ小説(朝ドラ)「スカーレット」の大まかなあらすじ、ストーリー展開をまとめます。

「スカーレット」は、戸田恵梨香演じるヒロイン・喜美子が焼き物の里・滋賀県信楽地方で女性陶芸家を目指す物語です。喜美子は男ばかりの職人世界で奮闘し、結婚や育児、愛する人との別離など様々な経験を通して成長していきます。

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目次

女性陶芸家・神山清子さんがモデル

「スカーレット」は、実在の女性陶芸家・神山清子(こうやま・きよこ)さんがヒロインのモチーフ(モデル)とされます。

神山さんは、昭和11年長崎・佐世保生まれ。炭鉱で働いていた父の事情で信楽に逃げのびると、やがて信楽で陶芸の道へと進んでいます。

絵付けなどの仕事を経験した後に陶芸家となって独立すると、紆余曲折の末に信楽焼古来の「自然釉(しぜんゆう)」の再現に成功。一躍メディア注目の女性陶芸家になっていきます。

陶芸家としては成功の道を駆け上がった神山さんでしたが、私生活では離婚を経験したり、愛する息子が白血病にかかって亡くなるなど、彼女の人生は波乱の連続でした。

▼神山清子について詳しくは…
【スカーレット・ヒロインモデル】陶芸家・神山清子さんの半生 「信楽自然釉」と「骨髄バンク」

▼神山清子さんの人生は、田中裕子の主演により映画化されています。

大阪生まれ、信楽育ちのヒロイン

以上を踏まえた上で。

「スカーレット」の大まかなストーリーをまとめます。

ヒロイン・川原喜美子は、昭和12年(1937年)大阪生まれ。山っ気はあるが情に厚い商売人の父・常治(北村一輝)と、大地主の娘でおっとりとした母・マツ(富田靖子)の長女(三姉妹)として、好奇心旺盛、絵が得意な女の子に育ちます。

喜美子が9歳だった昭和22年のこと。父・常治は様々な商売に手を出した末に酒と人助けで借金を重ね、ついに首が回らなくなってしまいます。川原一家は借金から逃れるため、ツテを頼って大阪から滋賀県信楽地方にやってきます。

常治が信楽で新たに始めた仕事は、窯業製品の運搬でした。こうした家庭環境や、もともと絵が大好きだったこともあり、喜美子は自然に信楽名産の信楽焼に親しみ、美意識を育んでいきます。

喜美子は、信楽で一番の窯元「丸熊陶業」のお嬢様・熊谷照子(大島優子)、そして川原家の住まいを世話してくれた「大野雑貨店」の一人息子・大野信作(林遣都)ら大切な幼馴染みとも出会い、次第に信楽の地を故郷として愛するようになっていきます。

多感な時期 喜美子は大阪へ

15歳になり中学を卒業した喜美子は、大阪に出て下宿屋「荒木荘」の女中として働きはじめます。※一度は信楽の窯元「丸熊陶業」への就職が決まりますが、女であることを理由に内定が取り消されてしまい、大阪に働きに出ることになります。

この当時の大阪は、戦後の焼け野原からの復興が著しい時期。喜美子は大阪の街の活気を肌で感じ、個性的な下宿の人々との交流を通して「女性が職業を持って生きること」の意味を考えるようになっていきます。

この荒木荘では、女性新聞記者・庵堂ちや子(水野美紀)、医学生・酒田圭介(溝端淳平)、女中のスペシャリスト・大久保のぶ子(三林京子)、そして荒木荘の女主人で女性下着デザイナーの荒木さだ(羽野晶紀)など、信楽では出会えない個性豊かな職業人が登場。多感な時期を迎えた喜美子に大きな影響を与えていきます。

また、兄のように慕うことになる医学生・酒田圭介との淡い恋模様なども描かれていきます。

再び信楽へ 陶芸の世界に飛び込む

大阪で3年間の青春の日々を過ごした後、喜美子は実家の危機もあり再び信楽に戻ることになります。かつて就職を断られた「丸熊陶業」が業績の好調さもあり雑用スタッフを募集しており、喜美子は3年越しで丸熊陶業に入社することになります。

喜美子はこの丸熊陶業で火鉢に絵付けをする仕事を目撃して興味を持ち、絵付師として新たに会社にやって来た元日本画家・深野心仙(イッセー尾形)に弟子入りを志願。絵付師としてのキャリアをスタートさせます。

また、この丸熊陶業で若き陶工・十代田八郎(松下洸平)と出会い恋に落ちるなど、喜美子の人生は大きく動いていきます。

喜美子は絵付師として懸命に修業をするとともに、八郎から陶芸のイロハを学ぶことになります。やがて八郎と結婚した喜美子は長男・武志を授かるとともに、丸熊陶業から独立して二人の作業場「かわはら工房」を設立。念願であった自らの窯を開き、貧しいながらも仕事に家庭にと充実した日々を送ることになります。

波乱万丈の陶芸家人生 夫の裏切りも…?

ところが、人生はいいことばかりではありません。喜美子が「女性陶芸家」としての道を歩み始めると、夫婦の間に少しずつ溝が生まれていってしまいます。

この時期、喜美子に憧れた松永三津(黒島結菜)という若い女性が工房に弟子入りすることになるのですが、陶芸家としてスランプ状態にあり心が弱っていた八郎は、三津と心が近づいていきます。

妻子ある八郎のことを好きになってしまった美津は心を痛め、やがて身を引いて川原家から去ることになりますが、喜美子と八郎の夫婦の溝は広がるばかりでした。穴窯での作品作りをスタートさせた喜美子は薪代のために多額のお金を使い込み、ついに呆れた八郎は家を出ていってしまいます。

※史実では神山清子さんは陶芸家の夫と離婚を経験しています。結婚後に陶芸にのめり込み、女性陶芸家としてメキメキと頭角を現した清子さんですが、それが同じ陶芸家として伸び悩みを感じていた夫の嫉妬心を生み出したようです。結局夫は若い弟子の女性と関係を持つようになり、駆け落ちをしてしまっています。

※もう一つ史実で気がかりなのが、息子・武志のこと。史実では清子さんの長男で陶芸家となった賢一さんが若くして白血病で亡くなっています。NHKによれば、病気になった武志の主治医・大崎茂義役として稲垣吾郎が出演することが決まっているとのことであり、武志が病気と戦う展開となることは確定的です。

波乱万丈の陶芸家人生

波乱万丈の日々の中、それでも陶芸への情熱を失わない喜美子は、新進の女性陶芸家として、独自の信楽焼のスタイルを追い求めていきます。

働けど働けど貧しい暮らしは変わらない喜美子でしたが、困っている人を見ると見捨ててはおけない性格(父譲り?)であり、彼女を頼ってくる人は後を絶ちません。

また、別離した八郎の援助もあり京都の美大に通うまでに成長した武志は、やがて両親と同じ陶芸の道にすすむことになりそうです。武志は母のもとで陶芸づくりに邁進していきそうですが、前述のように若くして病魔に襲われることになります。

「スカーレット」では物語を通して、人から必要とされる喜びや、人々とのつながりの中で仕事や人生が輝いていく様子が描かれていきます。

また、人と人が出会うことにより巻き起こる信楽焼のイノベーションの様子や、(史実どおりであれば)日本における骨髄バンク制度普及のために奔走するヒロインの姿などが、ストーリーの見どころとなっていきそうです。

▼映画「火火」の原作にもなった神山清子さんの半生記「母さん子守歌うたって」。息子・賢一さんの闘病が物語の中心となります。

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