NHK連続テレビ小説「虎に翼」4月17日(水)の第13回より。
この日の放送では山田よねの辛い生い立ち、弁護士を目指した理由が明かされました。過去を振り返る回想シーンでは幼き日の山田よねが登場し、子役出身の早瀬憩が素晴らしい演技を見せてくれました。
姉が売られ騙され… 闘う強さを求め弁護士を目指す山田よね
明律祭の法廷劇を巡り男子生徒たちと乱闘騒ぎになり、騒ぎの首謀者だった小橋(名村辰)を蹴り上げたことで膝を負傷してしまった山田よね(土居志央梨)。
寅子(伊藤沙莉)や崔香淑(ハ・ヨンス)らに抱えられて勤務先のカフェー燈台に運ばれたよねは、そこで自分がなぜ弁護士を目指したのかを、壮絶な過去の体験とともに寅子たちに語ることになります。
貧しい農家の娘として生まれたよね(早瀬憩)は、ろくでなしの父(佐藤誠)から暴力を受け続け、辛い幼少期を過ごしています。
そんな時にいつも優しくしてくれた姉・夏(原愛音)が15歳で女郎屋に売られてしまうと、自分もいつか売られてしまうと危機感を覚えたよねは「女を辞める!」と言ってバッサリと短髪に。それでも強引に娘を売ろうとする父に抵抗した末に、よねは家を飛び出してしまいます。
故郷を飛び出したよねは、東京で女郎として働く夏の紹介により上野のカフェー燈台のボーイ、雑用係として働くことになります。
数年後、姉が身体を売って稼いだ金を女郎屋がだまし取っていたことを知ったよね(土居志央梨)は、近づいてきた怪しい弁護士の男・緒方(戸田昌宏)の誘いに乗ってしまうことになります。
騙し取られた金を「法の力」で取り戻してやる…。緒方は、報酬を払えないというよねに身体の見返りを求めると、女郎屋を恫喝して金を奪還。一部を自身の報酬として抜き取った上で立ち去ってしまいます。
自らを汚してまで姉の金を取り戻したものの、姉は置屋を追い出された末に男を作ってどこかへと消えてしまい、残ったのはお金のみ…。虚しさに打ちひしがれたよねは、そのお金を使って明律大学女子部に入学。舐め腐った奴らを叩きのめす「法の力」を手に入れようと決意したのでした。
印象的な回想シーン 幼少期のよね役は16歳の子役・早瀬憩
これまで素性が明かされていなかった山田よねの、衝撃的な過去が明かされたこの日の回想シーン。
よねの幼少期を演じて鮮烈な印象を残したのは、芸能事務所「スペースクラフトジュニア」に所属する16歳の俳優、子役の早瀬憩(はやせ・いこい)です。
これまで、NHK Eテレ「もやモ屋~きいろいはこのみんな~」「恋です!〜ヤンキー君と白杖ガール〜」「津田梅子~お札になった留学生~」「ブラッシュアップライフ」「うちの弁護士は手がかかる」などに子役として出演を重ねてきた早瀬憩。
東洋水産「マルちゃん正麺」や雪印メグミルク「雪印北海道バター」、明治安田生命「教えて!久保ひとみ先生! 金融・保険教育~保険とお金の特別授業~」など大手企業のCMにも複数出演しており、顔に見覚えがある方もいらっしゃるかも知れません。
2024年6月には新垣結衣とのW主演映画「違国日記」も公開される予定。人見知りの小説家(新垣結衣)と両親を亡くした少女(早瀬憩)の不思議な同居生活を描いた同作は、新垣結衣の演技はもちろんのこと、透明感と孤独感を身にまとった早瀬憩の演技が光ります。
早瀬憩は前述の「もやモ屋」の他にも「ひきこもり先生2」などでNHK作品への出演経験があり、今回の朝ドラデビューによりNHK側の評価もより高まったことでしょう。そう遠くない未来に朝ドラヒロイン候補として名前があがるかも知れない、強い個性を持つ期待の新進女優です。