【エール5月19日】「徳川家康公御遺訓」で怒りを抑える音 御遺訓の内容と意味は?

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NHK連続テレビ小説「エール」5月19日(第37回)放送で、「徳川家康の御遺訓」(東照公御遺訓)が登場しました。

登場した経緯、その内容と意味などをまとめます。

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目次

恵から手渡される「徳川家康公御遺訓」

早稲田大学応援部から「紺碧の空」の作曲を頼まれた裕一(窪田正孝)でしたが、相変わらず小難しい西洋音楽に固執し、誰もが認める「自分の音楽」を作り出してやろうと息巻いています。

そんな裕一の自己顕示欲にイライラを覚えた音(二階堂ふみ)は、彼を変えていく方法はないかと周囲の人々に相談を開始。

相談を受けた喫茶バンブーの恵(仲里依紗)は、「どうだろう…彼を変えられるのは自分だけだと思うけど」と言った後に、大切に保管している「徳川家康公御遺訓」の色紙を音に渡します。

徳川家康公御遺訓

人の一生は重荷を負て 遠き道をゆくが如し いそぐべからず
不自由を常とおもへば不足なし
こころに望(のぞみ)おこらば 困窮したる時を思ひ出すべし
堪忍は無事長久(ぶじちょうきゅう)の基(もとい)
いかりは敵とおもへ
勝事(かつこと)ばかり知て負くる事をしらざれば
害其(その)身にいたる
おのれを責て 人をせむるな
及ばざるは過たるより まされり

おおよそ意味は取れると思いますが、ざっと現代語に意訳してみます。

▷人の一生は、重い荷物を背負って遠い道のりをゆくようなものだ。急いではいけない。

▷不便や不自由を当然だと思えば、不満は生じない。

▷心に望み(欲)が起きたならば、困窮していた苦しい時を思い出すべきだ。

▷我慢・忍耐は長く平穏無事でいられるコツである。心に湧き上がる怒りを敵と思いなさい。

▷勝つことばかりを知って負けることを知らなければ、いつかその身に害が起きる。

▷常に自分に対してこそ反省をするべきであり、いたずらに相手を責めてはいけない。

▷「足りないこと」は、「過剰なこと」よりも優れていると思え。

「徳川家康公御遺訓」(東照公御遺訓)は、戦国の世を終わらせ、天下泰平の世を完成させることに生涯を捧げた徳川家康の遺訓。

「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」で知られる徳川家康ならではの、「忍耐型」の人生理念といえます。

裕一の独りよがりな作曲態度にイライラが収まらない音は、家康公の御遺訓「堪忍は無事長久の基 いかりは敵とおもへ」を自身に言い聞かせ、裕一の自発的な変化をひたすらに待ちます。

こうして生み出された裕一渾身の応援歌「反逆の詩」でしたが、小山田からの評価は芳しくなく、ますます裕一は殻に閉じこもってしまいます。これを見た音は、ある行動を起こし…。

▼裕一のモデル・古関裕而も、クラシック作曲家になろうと悶々としていた若い時期に早稲田大学応援歌の作曲依頼を受け、その後の作風へと至るキッカケを作っています。
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