「花子とアン」蓮子の見合い相手・嘉納伝助のモデルは九州の炭坑王・伊藤伝右衛門

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葉山蓮子が笑顔を見せたのも束の間…

「花子とアン」も第6週に突入。

ようやく修和女学校で安東はな(吉高由里子)らと打ち解け、変化の兆しが見えてきた葉山蓮子(仲間由紀恵)。しかし、兄・葉山晶貴(飯田基祐)から葉山家の窮状を救うため見合いを受けて欲しいと懇願され、蓮子は再び激動の渦に巻き込まれていきます。

蓮子の見合いの相手は九州の炭坑王・嘉納伝助(傳助・かのうでんすけ=吉田鋼太郎)。親子ほど離れ、粗野な振る舞いを見せる伝助に蓮子は戸惑いますが、蓮子にはこの見合い話を断るという選択肢はありませんでした。

嘉納傳助のモデルは実在の石炭王・伊藤伝右衛門

このお見合い相手で夫となる嘉納伝助のモデルは、実在した九州・筑豊の炭坑王、伊藤伝右衛門(いとうでんえもん・1861年-1947年)。葉山蓮子のモデルである柳原白蓮の夫として、また、白蓮との離婚劇「白蓮事件(びゃくれんじけん)」の当事者として知られています。地元・筑豊では知る人ぞ知る歴史的有名人です。

▲九州・筑豊の炭坑王 伊藤伝右衛門。明治36〜37年の議員当選の頃
※画像出典:Wikipedia

伝右衛門は叩き上げの成功者

貧しい岡っ引きの父・伝六の長男として生まれた伝右衛門は、当初は呉服屋の丁稚奉公に出ますが、やがて父が始めた魚問屋、露天掘りを手伝うようになります。やがて父が開いた炭坑で過酷な労働に従事し、炭坑経営を軌道に乗せます。日清・日露戦争など時代の要請にも上手く乗り、伝右衛門は一代で「炭坑王」となり、伊藤家は栄華を極めました。

25歳差、教養も育ちも違う冷めた結婚

伝右衛門の最初の妻・ハルが1910年(明治43年)に死去すると、伝右衛門のもとには次々と再婚話が持ち込まれます。その中で選ばれたのが、伯爵家の令嬢・柳原燁子(白蓮)でした。

二人の年齢差は25歳、教養も育ちも大きく違う労働者上がりの富豪と伯爵令嬢との結婚に、世間は「金で買った結婚」だとして大騒ぎします。一説には伝右衛門は名門華族の家柄が、柳原家は白蓮の兄・義光の選挙資金が目的であったとも言われます。

本邸を改築して白蓮を迎えた伝右衛門は、白蓮が希望した食事や言葉遣い等、家風の改革等を受け入れたほか、白蓮の歌人としての活動に理解を示すなどしましたが、やはり所詮は政略結婚。結婚当初から二人の関係は冷めたものであったと言われます。

「白蓮事件」蓮子バージョンはどう描かれるか

▼白蓮と宮崎龍介との道ならぬ恋、逃避行で知られる「白蓮事件」を描いたのが「白蓮れんれん」。作家・林真理子はこの作品で第8回柴田錬三郎賞を受賞 。

「花子とアン」では、伝右衛門に実は妾との間の子がいたこと、大家族・伊藤家の複雑な家庭事情などなど、伊藤伝右衛門・柳原白蓮夫妻の実際の結婚生活をモデルにして、葉山蓮子と嘉納伝助の結婚が描かれていきます。

そして、そんな夫婦生活の果てに勃発した有名な「白蓮事件」(白蓮が社会運動家の宮崎龍介と駆け落ち。新聞紙面上で白蓮の絶縁状、伝右衛門の反論などが掲載され、現在でいうワイドショー的な賑わい)を、今後若い青年と駆け落ちするらしい葉山蓮子という人物でどう描くのか。「花子とアン」の大きな見どころとなりそうです。

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