「鉱石ラジオ」「JOAK」とは?「花子とアン」歩が真似した初期のラジオ放送

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8月12日(火)放送のNHK連続テレビ小説「花子とアン」に登場した「鉱石ラジオ」「JOAK」についてまとめます。

現在、NHK東京をAK、NHK大阪をBKと呼ぶ習慣がありますが、このラジオ初期時代から使われている「コールサイン」がもとになっています。

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吉太郎が持って来た最新の「鉱石ラジオ」

約束していた海水浴に行けず、ふてくされている村岡家の長男・歩。母・花子(吉高由里子)の大切にしている英英辞典にまで落書きしてしまう不機嫌ぶりでしたが、吉太郎(賀来賢人)が持って来た「鉱石ラジオ」によって、すっかりご機嫌となります。

「鉱石ラジオ」とは真空管ラジオが普及する前に利用されていたタイプのラジオで、鉱石の整流作用を利用したAMラジオ受信機のこと。…といっても難しいので詳しい説明は避けますが(笑)、要するに、ラジオ黎明期に使われていた古ーいタイプのもの。

8月12日(火)放送の時点で、ドラマの世界は大正15年(1926年)。日本初のラジオ放送が始まったのが1年前の大正14年(1925年)のことでしたから、小さな箱から人間の声が聞こえる「ラジオ」に対し、大人も含め村岡家が驚きの声をあげたのも当然です。

▼当時の「鉱石ラジオ」を模したキットは現在でも売られています。子供の「科学の目覚め」を促すにはもってこいの素材。

「JOAK」とは?東京放送局の「コールサイン」

ご機嫌の歩はラジオ放送をヘッドフォンで聞きながら、「JOAK〜JOAK〜こちらは東京放送局…」とアナウンサーの声のモノマネをして、仕事中の花子を笑わせます。

歩が真似した「JOAK」はコールサイン(=呼び出し符号)と呼ばれるもので、無線局が識別できるようにするための符号。電波を出す放送局には必ずコールサインがあります。

「JOAK」は当時の社団法人東京放送局に割り当てられた符号で、現在のNHK東京放送局に当たります。

「JOAK」の意味

頭文字の「J」はJAPANから、第二、第四文字の「O」と「K」は発音しやすく明るいという理由で採用されました。三文字目の「A」はローマ字の最初の文字というのが選定理由。東京放送局は日本で最初に開局(大正14年3月)したラジオ局ですので、「A」が割り当てられたようです。

ちなみに同年6月開局の大阪放送局は「JOBK」、同7月開局の名古屋放送局は「JOCK」となっています。前作朝ドラ「ごちそうさん」で西門希子(高畑充希)が務めていた「大阪ラヂオ放送」は「JOBK」に相当する組織だと思われます。

歩が真似したアナウンサーのセリフ

日本最初のラジオ放送は、大正14年(1925年)3月22日のこと。社団法人東京放送局が東京・芝浦から発信したアナウンサー(京田武男)の記念すべき第一声は、以下のようなものでした。

「アーアー、聞こえますか。…JOAK、JOAK、こちらは東京放送局であります。こんにち、只今より放送を開始致します」

歩が鉱石ラジオを聞きながら真似していた文言は、日々の放送スタートの際に使われていた、こうした「呼びかけ」だったと思われます。

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