NHK連続テレビ小説「エール」6月24日放送(第63回)で藤丸が歌った「ミス仙台」についてまとめます。
「ミス仙台」は現在も地元仙台で愛される曲です。
仙台、仙台、懐かしや 藤丸が口ずさんだ「ミス仙台」
6月24日の放送では、コロンブスレコードの新人歌手募集オーディション・一次審査に合格した久志をお祝いする屋台でのシーンが描かれています。次の審査で久志が何を歌うべきか、裕一、藤丸、鉄男らが盛り上がっています。
藤丸「仙台、仙台、懐かしやー♪」(ミス仙台)
裕一「ああいい歌だねー、これ最近出た僕の歌」
鉄男「だめだ、おれの詞じゃねえ」
※この「ミス仙台」という曲は、6月22日放送(第61回)でもチラッと登場しています。野球解説者・掛布雅之が大阪タイガース幹部「掛田寅男」として登場し「大阪タイガースの歌」のレコードを受け取ったシーンで、もう一組居合わせた女性三人組が受け取ったレコードが、「ミス仙臺」でした。
▼藤丸役を演じているのは、神戸市出身の27歳の女優・井上希美。劇団四季出身で、ミュージカル「ガンバの大冒険」「美女と野獣」などで主役を担った実力派です。「ミス仙台」をさらっと歌っただけで、その美声がわかります。
【TGMC キャスト紹介】
井上希美
テレビ朝日「やすらぎの刻〜道」(脚本 倉本聰) 根来信子役
劇団四季「美女と野獣」ベル役太く立派な自分の芯に
忠実に芸術に望む方。
子供のような無邪気さも、大人の品格も持ち合わせ、舞台に立つ彼女の姿は明鏡止水。空間に澄み渡る輝きを放つ。#井上希美 pic.twitter.com/Sq8v3wnEMV— 芸術企画団体 一茶企画 (@issaproduce) November 15, 2019
ご当地ソング「ミス仙台」 現在も親しまれる名曲
「ミス仙台」は1936年(昭和11年)に古関裕而により作曲された新民謡、ご当地ソングです。作詞は「東京音頭」「蘇州夜曲」「青い山脈」などの歌詞を手掛けたことでも知られる詩人・西條八十で、歌は当時は無名だった歌手・二葉あき子(後に紅白歌合戦に10回連続で出場)。
「杜の都」「広瀬川」「七夕」「一番町」といった仙台ご当地の情景が歌詞に散りばめられた「ご当地ソング」であり、戦前の仙台でヒット。酒宴の席などで歌われる愛唱歌として地元に定着しています。
戦後には二代目コロムビア・ローズや島倉千代子らによってカバーされ、新しい世代にもさらに浸透。現在も仙台名物「仙台七夕」の定番BGMとなっており、仙台に生まれ育った人、仙台で学生時代や転勤生活を送った人らに愛されています。
古関裕而は「ミス仙台」作曲の翌年(1937年)には「ミス秋田」(歌:二葉あき子)、「ミス東北」(歌:音丸)といった曲も手掛けています。「ミス東北」を歌った音丸は、藤丸のモデルとなっている人物ですね。
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