「舞いあがれ!」沢村貞子の本「私の台所」に出会う祥子ばんば

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NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」3月17日(金)の第116回より。

東大阪に移住して手持ち無沙汰の生活をしていた祥子は、貴司がオススメしてくれた一冊の本「私の台所」に出会うと、それが心の琴線に触れたのか夢中で読み耽るようになります。この本の何が祥子の心に刺さったのか、簡単な内容紹介などを含めてまとめます。

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目次

東大阪に移住したものの…馴染めずにいた祥子

脳梗塞の後遺症で日常生活に不便が生じ始めていた祥子(高畑淳子)は、めぐみ(永作博美)の説得もあり住み慣れた五島の家を離れ、東大阪の岩倉家に移り住むことになります。

孫やひ孫たちに囲まれて新生活にささやかな幸せを感じる祥子ですが、身の回りの世話をすべて家族がしてくれるためにやることがなく、手持ち無沙汰の状態。魂が抜けたような表情を見せるなど、どこか東大阪での生活に馴染めないままでした。

そんなある日、貴司が経営する古本屋「デラシネ」に案内された祥子は、貴司の紹介により何冊かの本を手にすることになります。

祥子はそのうちの一冊である沢村貞子著「私の台所」を気に入ったようで、夢中で読み始めます。

女優・沢村貞子の名エッセイ「私の台所」

著:沢村 貞子
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沢村貞子(さわむら・さだこ)は、1908年(明治41年)生まれの俳優。昭和初期から舞台俳優として活躍し、戦前から戦後にかけては映画俳優として大活躍。映画「太陽とバラ」「赤線地帯」「女が階段を上る時」「お早よう」やドラマ「花へんろ」など数々の名作に出演し、あの黒柳徹子が「かあさん」と呼んで深く慕った昭和の名女優です。

料理が得意だったことでも知られ、その豊かな知見や生活スタイルを綴った著作の数々も残しています。

今回ドラマで登場した「私の台所」は、「私の浅草」「わたしの茶の間」「老いの楽しみ」「老いの語らい」など沢村貞子が遺した名著のうちのひとつで、特に人気があるエッセイのひとつです。※「私の浅草」は第25回日本エッセイスト・クラブ賞を受賞しています。

「私の台所」は、1981年(昭和56年)に暮しの手帖社から出版された暮らしのエッセイ。古き良き日本の日常生活や料理、雑事などのあれこれを優しく流麗な文体により綴ったもので、日々を丁寧に暮らすこと、足るを知ることなどが語られています。※暮しの手帖社といえば、朝ドラ「とと姉ちゃん」ヒロインのモデル・大橋鎭子が築き上げた会社ですね。

すでに40年前の著作ですので、沢村貞子が語る「古き良き日本の生活」はどこか古い映画の中のファンタジーのように感じる部分があるかも知れません。しかし、日本人がずっと大切にしてきた暮らしの文化、どんなに便利になっても変わることのない生活の芯のような部分は現代人の心を打つものがあり、今も多くの人に愛読されています。

おざなりにしている日々の暮らしを見直したくなる、襟を正したくなる、そんな美しい気付きを与えてくれる本です。

著:沢村貞子, イラスト:花森安治
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沢村貞子の本が心にしみる祥子

心の機微に敏感な貴司は、心ここにあらずの状態にあった祥子の様子に早くから気がついていたのでしょう。

貴司がオススメしてくれた沢村貞子の「私の台所」をむさぼるように読みふけった祥子は、少しずつ生気を取り戻していくことになります。

笠巻(古舘寛治)がおすそ分けしてくれたリンゴで久しぶりのジャム作りを楽しみ、愛用していた古いラジオを職人たちが修理してくれて…。

祥子は周囲の人たちの温かさに触れながら、明治、大正、昭和を生き抜いた沢村貞子が大切にしていた「生活の芯」のようなものを取り戻していきそうです。

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