NHK連続テレビ小説「おむすび」第100回(2025年2月21日放送)では、結の夫である翔也が商店街の人たちから「ショッピー」のあだ名で呼ばれるシーンが描かれています。
「ショッピー」というあだ名は、このシーンから遡ること8年前に名付けられたものですが、視聴者の中にはその経緯を忘れてしまった方も多いようです。この記事では「ショッピー」初登場時の様子、命名由来などをまとめておきます。
要蔵「ショッピー、頼むでえ!」
第100回放送は、ステージ2の胃がんを患った聖人(北村有起哉)の手術が無事成功し、聖人が目覚めるシーンからスタート。その後、結(橋本環奈)がヘアサロンヨネダで留守を守っていた翔也(佐野勇斗)に手術の成功を伝える電話をしています。
このシーンの中でテーラー店主の高橋要蔵(内場勝則)が翔也のことを「ショッピー」と呼んでおり、ネット上では「ショッピー!?」「ショッピーって何?」「翔也のショッピー呼び、完全に忘れてたわ」「翔也、好き放題あだ名つけられすぎw」といった反応が見られました。
翔也(結からの電話に対し)「…分かった。じゃあな」
翔也(ヘアサロンヨネダで待機していた商店街の人に向けて)「おやっさん、意識が戻って特に問題はないそうです。」
福田、要蔵、美佐江「あ〜よかった」
翔也「皆さん、ご心配おかけしました」
福田「でもこれからあんまり無理させん方がええな」
要蔵「ショッピー、頼むでえ!」
翔也「はい、頑張ります!」
福西のヨン様→河童→ショッピー
物語の序盤、福岡西高校のメガネのエースとして活躍していた高校球児の四ツ木翔也(当時)は、四ツ木の「四」とメガネから来る「ペ・ヨンジュン(韓国の俳優)」似のイメージから「福西のヨン様」と呼ばれており、糸島の米田家の人たちも翔也のことを「ヨン様」と呼んでいました。
これとは別に、翔也と交際する前の結は翔也のことを「河童(かっぱ)」と呼んでいましたね。これは、翔也が地元栃木で「鬼怒川の河童」と呼ばれていたことに由来しています。
第1回放送では結が子どもの帽子を拾うために海に飛び込んでいますが、これを助けに海に入った翔也が「俺は3歳から地元の川で泳いでた。鬼怒川の河童って呼ばれたんだかんな」と発言。結はこの初対面での強烈な印象もあり、翔也のことを「河童」と呼んでいたわけです。
ショッピーのあだ名 命名者は美佐江か
こうした経緯もあり、翔也は関西に移り住んでからも神戸「さくら通り商店街」の人たちから「ヨン様」と呼ばれていました。
しかし、翔也が野球をやめたことや、結と結婚して四ツ木姓から米田姓に変わったことなどもあり、いつまでも「ヨン様」呼びすることに周囲が違和感を覚えていたようです。
第72回放送では、生まれたばかりの花を商店街の人たちが可愛がる様子が描かれていますが、その中で翔也が「ショッピー」呼びされるシーンが初登場しています(平成23年/2011年3月のシーン)。
美佐江(赤ちゃんの花を見て)「いやホンマ、かわいらしな〜」
福田「結ちゃんに似てきたな」
要蔵「口元、ヨン様似やな」
美佐江「ちょっとちょっと、もうヨン様ちゃう言うとるやろ」
要蔵「え、何やったっけ?」
美佐江「ショッピーや、ショッピー」
要蔵「それ、慣れんなあ」
当時の要蔵はまだ翔也のことを「ヨン様」と呼んでいましたが、これに対し美佐江(キムラ緑子)が「もうヨン様ちゃう言うとるやろ」「ショッピーや、ショッピー」と訂正しています。
命名の経緯は明かされていませんが、「ショッピー」は恐らく美佐江が即興で考えたあだ名なのでしょう。当時の結はまだギャル色が強く、この直前には野球を辞めた翔也がギャル化して金髪チャラ男になるシーンも描かれており、こうした流れの中で翔也をギャルネームっぽく「ショッピー」と呼んだのではないかと推測されます。
それから8年が経ち「ショッピー」というあだ名は消え去ったのかと思いきや、商店街の人たちの間で定着していたようですね。