「ブギウギ」香川・治郎丸家の元女中・西野キヌ(中越典子) モデルの谷口鳴尾と笠置シヅ子の関係とは

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NHK連続テレビ小説「ブギウギ」に登場する香川の女性・西野キヌ(中越典子)。

この西野キヌという女性の存在は、物語上非常に大きな意味を持つ可能性があります。キヌのモデルとなっていると思われる女性・谷口鳴尾(たにぐち・なるお)と笠置シヅ子の関係性などとあわせて、人物像をまとめます。

ドラマのネタバレとなってしまう部分も含まれますのでご注意ください。

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目次

【ブギウギ】治郎丸家の元女中・西野キヌ 第4週の「香川編」で登場

※第2回放送では、縁側で双子(?)の赤ちゃんをあやすツヤを茫然自失の表情で見つめるキヌの姿が描かれています。この二人の赤ちゃんは鈴子、そして3歳で亡くなったという鈴子の双子の兄・武一と考えられます。

西野キヌ(中越典子)は、かつて香川の大地主・治郎丸家で住み込みで女中をしていたという女性です。香川の治郎丸家は、鈴子の母・ツヤ(水川あさみ)の生家が営む手袋工場の得意先。ツヤとキヌは古くからの友人のようです。

第4週放送では、USK(梅丸少女歌劇団)の人気メンバーになっているスズ子(趣里)が、USKの大ファンだという治郎丸家のじいさん・和一(石倉三郎)からの要請を受けて、治郎丸家の法事に出席するために香川を訪れる様子が描かれます。スズ子は香川生まれの大阪育ちですから、久しぶりの生まれ故郷への里帰りというわけです。

治郎丸家で行われていたのは、若くして亡くなった和一の息子・菊三郎の十七回忌でした。この法要でスズ子は、和一の態度がおかしいことに気づくことになります。

なぜ和一の態度が不自然なのか。その鍵は、この法事にも出席していた治郎丸家の元女中・西野キヌが握っていそうです。

すでに隣村の農家に嫁いでいるというキヌですが、過去のある出来事により治郎丸家から煙たがられており、肩身が狭い思いをしているようです。

西野キヌと治郎丸家の間に何があったのか。それほど煙たがられながらもキヌが菊三郎の法事に参加する理由は何なのか。そうした「秘密」が明かされる中で、意外すぎるスズ子の過去も明るみになっていきそうです。

▼「香川編」のメンバー。ツヤの母・大西トシ(三林京子)と治郎丸家のじいさん・治郎丸和一(石倉三郎)は幼なじみ同士。中越典子が演じる元女中の西野キヌ(前列左端)が「香川編」の最重要人物に?

以下、西野キヌのモデル人物と思われる谷口鳴尾という女性についてまとめます。ドラマのネタバレともなってしまいますので、十分ご注意ください。

※ネタバレ注意【史実モデル】谷口鳴尾と笠置シヅ子との関係性とは

「ブギウギ」に登場する西野キヌは、笠置シヅ子(スズ子のモデル)と「特別な関係」にあった女性・谷口鳴尾がモデルになっていると考えれらます。

大阪で銭湯を経営する亀井音吉・うめ夫妻の長女として育てられたシヅ子ですが、その生い立ちは少々複雑です。

笠置シヅ子の実父と実母
笠置シヅ子の実父と実母

シヅ子の実父は香川県相生村の地主の一人息子で郵便局員だった三谷陳平で、実母はその三谷家で和裁を習いながら家事見習いをしていた若い女性・谷口鳴尾でした。

同じ屋根の下で暮らしていた陳平と鳴尾の間にはやがて子供(シヅ子)が出来たものの、三谷家は二人の結婚に大反対。結婚が叶わなかった鳴尾は、生まれたばかりの赤ちゃん(シヅ子)を連れて隣接する引田地区の実家に戻っています。※陳平はシヅ子が生まれた翌年に25歳の若さで病気で亡くなっています。

実家に戻りシヅ子を育てていた鳴尾ですが、母乳の出がずいぶんと悪かったらしく、たまたま出産のために大阪から近所の家に帰省していた女性・亀井うめ(「ブギウギ」花田ツヤのモデル)に「もらい乳」を頼んでいます。

この亀井うめという女性は大変な人情家でした。うめは乳をあげるうちにシヅ子に情が湧いた上に、まだ18歳前後と若かった未婚の母・鳴尾の事情を考慮し、亀井家でシヅ子を引き取って育てたいと申し出ています。

こうしてシヅ子は亀井家に引き取られて養子となり、「ブギウギ」で描かれるような大阪の銭湯の看板娘として育ったわけです。

※第2回で描かれた花田ツヤと西野キヌの縁側の回想シーンは、この「もらい乳」の現場を再現したものと考えられそうです。

▼笠置シヅ子の家族構成など詳細はこちらの記事で。

※ネタバレ注意【史実モデル】実父の十七回忌後に谷口鳴尾と対面

シヅ子が自身の出生の秘密を知ったのは、父の陳平が亡くなって16年後の17歳前後のこととされます。

17歳になり松竹楽劇部の人気者になっていたシヅ子は、なぜか親戚の法事に行くように言われて香川の三谷家を訪ねると、そこで一座に乞われて少女歌劇を披露。その後に親戚たちの噂話から、自分の実父が亡くなった三谷家の長男・三谷陳平であることを知っています。

そうなると気になるのが実の母親。シヅ子は法事にも出席していた谷口鳴尾という女性が実母であることを叔母から聞き出すと、翌日に一人で鳴尾に会いに行っています。

シヅ子が対面した実母・鳴尾は、30代中盤の痩せ型の女性。その傍らには6歳くらいの男の子が座っていました。鳴尾はシヅ子を見ると涙一つ見せずに、きちんと座って冷静に対応をしたようです。

その冷静な様子が逆にシヅ子に切ない思いを抱かせたようで、結局二人は互いに親子であることを名乗ることなく別れたとか。

シヅ子は自分を大切に育ててくれた養父母の音吉、うめに多大な感謝の気持ちを持っており、この香川での出来事は養父母にも誰にも話さず、ずっと胸にしまって生きていったそうです。

後にシヅ子は、実母の鳴尾が裁縫が上手で近所の娘たちに教えていたこと、鳴尾が三谷家の女中ではなく由緒ある家の出であったことなどを三谷陳平の友人から教わっています。

※「ブギウギ」香川編では、こうした史実をもとにスズ子が治郎丸家の法事に出席する様子、実母の西野キヌに対面する様子などが描かれそうです。

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