NHK連続テレビ小説「ブギウギ」第16週より。この週の放送では、スズ子を付き人として支えてきた小夜が恋人のサムとともにアメリカに渡ることがほぼ確定しています。
史実を参考にすれば、後にスズ子がアメリカ公演を行う可能性がありますので、今後の展望、小夜の再登場の可能性などをまとめておきます。
ついに小夜とサムの結婚を認めるスズ子
宝くじ売り場で偶然出会った米国兵 サム・ブラウン(ジャック・ケネディ)と恋仲になり、スズ子(趣里)の前から姿を消していた元付き人の小夜(富田望生)。
小夜がサムに騙されているのではないかと心配していたスズ子は、小夜とサムを道端で発見するとサムに掴みかかるなど、サムに対して敵意を剥き出しにしていました。
第16週放送では、アメリカに帰国する予定だというサムが小夜にプロポーズ。アメリカに帰った後は除隊して実家の農園を継ぐつもりだというサムの真面目な気持ち、小夜への本気の思いなどを理解したスズ子は、ついに二人の結婚を認めて祝福することになります。
小夜は第16週で退場か
NHK番組表による次週(第17週)の出演者欄に富田望生の名前は登場しておらず、ひとまず小夜は第16週をもってドラマから退場する可能性が高いです。
第17週では愛助(水上恒司)の病状が急速に悪化する展開が予想されており、スズ子は良き話し相手だった小夜が居ない状態で愛助の病気と向き合い、試練を乗り越えていかなかればなりません。
少しうがった見方になりますが、スズ子と愛助の二人だけの愛の世界を描く上でも、いつも二人のそばでウロチョロ・ワーワー(?)していた小夜の退場のタイミングは必然だったのかも知れませんね。
個人的には、小夜を気に入っていた梅吉(柳葉敏郎)が小夜の結婚とアメリカ行きにどのような反応を見せるのか見てみたい気もしますが…。
※一部で小夜は美空ひばり(笠置シヅ子のモノマネをする天才少女として脚光を浴び、本家を脅かす存在になってシヅ子や服部良一と揉めた)をモデルにしているのでは?という声もありましたが、その可能性も低くなっています。
【史実】アメリカ公演を行った笠置シヅ子 小夜の再登場も?
スズ子のモデル人物である笠置シヅ子は、「ブギの女王」としての地位を確立した後の1950年(昭和25年)に服部良一らとともに4ヶ月に渡るアメリカ公演(ハワイ〜ロサンゼルス〜サンフランシスコ〜オークランド〜ニューヨーク)に旅立っています。
表向きは「日系人慰問公演」とされたシヅ子のアメリカ行きでしたが、実際には海外の見聞を広めることや、当時の日本の芸能人がこぞって行っていた「アメリカ帰り」の箔をつけるためだったともされます。
シヅ子の渡米の一ヶ月前には、笠置シヅ子のコピー(モノマネ)歌手として一躍脚光を浴びていた13歳の天才少女・美空ひばりが渡米して公演を実施。
本家を脅かす存在になっていた美空ひばりは、このアメリカ公演を巡りシヅ子・服部サイドと何かと揉めており(服部が美空ひばりに対しシヅ子の歌を歌わないように求めた、シヅ子のマネージャー山内の裏切り工作により美空ひばりの方が一ヶ月早く渡米した、など)、「ブギウギ」でもアメリカ行きのドタバタが描かれる可能性があります。
また、シヅ子の最大のヒット曲「東京ブギウギ」は1953年(昭和28年)にアメリカでも「トウキョウブギウギ」としてレコードが発売され、ヒットを記録しています。
こうした史実を考えると、小夜をあえてアメリカに行かせたという脚本にも意味があるのでは?と思えてきます。
今後、小夜がアメリカで凄腕の興行師になって再登場するとか、あるいは小夜がアメリカでスズ子のコピー歌手となり「東京ブギウギ」を歌って人気になってしまうとか…。そんな展開があるのでしょうか。