【ひよっこ】青天目澄子の姓「なばため」さんのルーツ、意味は?

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NHK連続テレビ小説「ひよっこ」で、女優の松本穂香が演じる青天目澄子(なばため・すみこ)。

少々気になる「青天目(なばため)」という珍しい名字について、ルーツや意味などを調べてみました。

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目次

福島県出身の「なばため」さん

「ひよっこ」に登場する青天目澄子(なばため・すみこ)は、福島県の磐城地方出身という設定。

家計を助けるために中学を卒業後に「金の卵」として上京、トランジスタ工場に就職したという、のんびり屋の女の子です。

読み方も漢字も色々

この「なばため」さん。聞き慣れない名字ですよね。

「なばため」姓は、ほかにも「なまため」という読むパターンがあり、「日本の苗字読み解き事典」(柏書房)によれば、さらに「なまだめ」、「なまたべ」といった読み方も存在。書き方も「青天目」以外に「生田目」「天女目」「天生同」「天生目」「生天田目」「生天目」「生畑目」「青天国」など実に様々なタイプが存在するとのこと。

「なまため」「なばため」姓の歴史

同書によれば、「なまため(なばため)」姓は北関東から磐城地方(福島県)にかけて多く、

①栃木県芳賀郡益子町に生田目という地名がある
②「新編常陸国志」に生田目の姓が見え、応永年間(おうえい。1394年-1427年)の人であることがわかっている
③元亀年間(げんき。1570年-1573年)に佐竹家臣に生田目姓の人がいた

ということはわかっているものの、具体的なルーツはわからないとのことです。

また、「全国名字大辞典」(東京堂出版)によれば、生田目【なまため・なばため】姓は栃木県の名字で、下野国芳賀郡生田目(栃木県芳賀郡益子町)発祥とのこと。戦国時代、宇都宮氏や佐竹氏の家臣に生田目氏の名が見え、現在は栃木県北の大田原市(旧湯津上村域)を中心に見られる、とのことです。

※Wikipediaには地名由来と思われる「なばため」姓のルーツ、意味について以下のようなものが書き込まれています。

「なばため」の語源は「なば」が「隠(なば)る」で「た」は「田」そして「め」は「間」のような意味で、隠田を意味するという。
(Wikipediaより引用)

武田氏滅亡がルーツ?

▼昨年のNHK大河ドラマ「真田丸」で、偉大な父(信玄)を継ぐ「二代目」の悲哀を平岳大が好演し、注目が集まった武田勝頼。小説「武田家滅亡」は、勝頼の妻・桂姫の視点を中心にして書かれた良作。

「生天目」の姓にはこんな「ルーツ」も伝わります。

それによれば、山梨県甲州市の天目山で武田氏が滅亡(武田勝頼討死、多くの家臣も戦死)した際に、武田家臣の生き残りが再興を誓って「生天目(なばため)」姓を名乗った(天目山に”死ぬ”のではなく、”生きる”ことを誓った?)とか。
※Wikipediaによれば声優の生天目仁美(なばため・ひとみ)は、この天目山で生き延びた「生天目氏」の末裔とのこと。

以上のように、関東方面(栃木県が中心か)で発祥したと考えられる「なまため」「なばため」姓が、こんにちも栃木や福島方面を中心に存在しているようです。「ひよっこ」の青天目澄子は福島県出身という設定ですので、珍しい名字ながらも不自然ではないといえます。

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