【おちょやん】ラジオドラマ「お父さんはお人好し」 花菱アチャコと浪花千栄子の代表作

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NHK連続テレビ小説「おちょやん」劇中に登場するラジオドラマ「お父さんはお人好し」についてまとめます。

このラジオドラマは、花菱アチャコと浪花千栄子のゴールデンコンビで人気となった実在の番組です。

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目次

失意の千代 花車当郎が出演オファー

一平との結婚生活が破綻し、千代(杉咲花)が芝居の世界から姿を消して1年。NHK大阪放送局では、新しいラジオドラマ「お父さんはお人好し」の企画立案が進んでいました。

このドラマの制作にあたり、脚本家の長澤誠(生瀬勝久)は人気女優の箕輪悦子(天海祐希)をお母さん役に起用したいと考えていました。

しかし、主演である漫才師・花車当郎(塚地武雅)は戦時中の防空壕で丁々発止の「掛け合い漫才」を演じた千代を起用したいと主張。騒がしい世間から身を隠していた千代はこのラジオドラマにより表舞台に復帰し、新たな道を歩みはじめます。

「お父さんはお人好し」は、藤森家の夫婦と12人の子供たちが繰り広げる大家族の泣き笑い物語。当郎と千代は果物店を営む夫婦役で出演します。
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花菱アチャコと浪花千栄子のラジオドラマ

この一連のエピソードは、夫・渋谷天外の浮気騒動により新喜劇を退団、失踪していた浪花千栄子が、ラジオドラマで見事に復活を遂げた史実がモデルになっています。

夫の天外が松竹新喜劇の後輩女優・九重京子を妊娠させたことに端を発した千栄子の離婚、新喜劇退団騒動。千栄子は天外と大げんかの末に松竹新喜劇を退団すると、大騒ぎとなっている世間から身を隠すように、若き日を過ごした京都に潜伏しています。

そんな折、NHK大阪で漫才師・花菱アチャコ(横山エンタツとともにしゃべくり漫才を発明した伝説の芸人)を主演としたラジオドラマ「アチャコ青春手帖」(関西ローカル番組)の企画が持ち上がると、アチャコはかねてから共演をしたいと願っていた浪花千栄子を共演相手に指名しています。

番組担当者が京都で潜伏中だった千栄子を探し当てると、そろそろ生活資金が尽きつつあった千栄子は出演オファーを快諾。こうして主演・花菱アチャコ、母親役・浪花千栄子による伝説のラジオドラマ「アチャコ青春手帖」(作・長沖一)の放送が開始されます(昭和27年=1952年。千栄子は45歳前後)。

大阪では知らない人はいない、超大物芸人と元新喜劇女優との共演。「アチャコ青春手帖」は放送前から大きな話題になると、二人の漫才のような掛け合い、道頓堀界隈で鍛え上げた千栄子の古き良き美しい大阪弁が大きな反響を呼び、大阪界隈で大人気の番組になっていきました。

「お父さんはお人好し」で再共演

それから2年後の昭和29年(1954年)。今度は東京を含めた全国放送となるラジオドラマ「お父さんはお人好し」(作・長沖一)の放送が開始されます。

花菱アチャコと浪花千栄子の「ゴールデンコンビ」が夫婦役となり、コテコテの味わい深い大阪弁で面白おかしい会話劇が繰り広げられた同番組。当時大阪弁に馴染みがなかった関東などでも「お父さんはお人好し」は人気となり、全国の人に大阪弁に対する親近感を与えるとともに、後に続く上方ブームの火付け役にもなっています。

「お父さんはお人好し」は昭和40年(1965年)まで足掛け11年続く長寿番組となり、映画版「お父さんはお人好し」が7シリーズ製作されるなど、花菱アチャコ、浪花千栄子の代表作となっています。

「おちょやん」では「アチャコの青春手帖」は登場せず、「お父さんはお人好し」で千代が復活する流れになるようですが、おおむね史実と同じようにストーリーが展開していきそうです。

▼「おちょやん」では花菱アチャコは花車当郎として、ドラマ脚本を担当した長沖一は長澤誠として登場します。
「おちょやん」漫才師・花車当郎(塚地武雅) モデルは花菱アチャコ
「おちょやん」脚本家・長澤誠(生瀬勝久) モデルは放送作家・長沖一か

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