NHK連続テレビ小説「おむすび」では、阪神・淡路大震災発生後に小学校に設置された避難所の様子が描かれていきます。
ヒロインの結ら神戸の人々が身を寄せた小学校の避難所のシーンは、旧神戸市立本多聞小学校の校舎で行われたようです。
ヒロインの結は阪神・淡路大震災経験者 小学校に避難
朝ドラ「おむすび」は主人公・米田結(橋本環奈)が高校時代を過ごす「福岡・糸島編」からスタートしますが、結が6歳の時に経験した阪神・淡路大震災(1995年1月17日)の様子も物語の途中で描かれていきます。
震災発生当時、米田家は神戸のさくら通り商店街で理髪店を営んでいましたが、未曾有の震災の発生により一家は自宅近くの「宝井小学校」に避難。
この避難所の教室で結たちはある女性(安藤千代子)から命をつなぐ「おむすび」をもらっており、この原体験が結の後の人生に大きな影響を与えていきます。
また、結の父・聖人(北村有起哉)は商店街の人々や役所の職員、先生らと連携を取って避難所の運営に携わっていたとのこと。こうした避難所の自治的な組織運営や人々の助け合いの様子なども劇中で詳細に再現されていきそうです。
※米田一家はこの震災の後、ある事情により父・聖人の故郷である糸島に移住をしています。
朝ドラ「おむすび」(NHK大阪制作)の放送期間中である2025年1月17日は、阪神・淡路大震災発生からちょうど30周年という節目の日。「おむすび」は震災から30年を迎えるにあたり、しっかりと震災と向き合ったドラマを作ろうという意気込みのもと作られているとのこと。
阪神・淡路大震災発生後、神戸市民の7人に1人にあたる31万人(震災発生後6日目の1月23日がピーク)が避難を余儀なくされています。避難所は当初想定していた学校などの公共施設では到底足りず、多くの人が指定外の公園や民間の建物に身を寄せたそう。当初はこうした避難所には救援物資や食事が配給されなかったケースもあったそうですが、次第に住民による自発的な自治組織なども生まれ、各避難所で運営ルールの制定、人々の助け合いの行動などが見られたそうです。
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震災の避難所「宝井小学校」 校舎のロケ地は旧本多聞小学校(神戸市)
▼1978年(昭和53年)に開校し、2021年(令和3年)3月31日に多聞南小学校と統合して閉校した旧神戸市立本多聞小学校(ほんたもんしょうがっこう)。同年4月からは新たに神戸市立多聞の丘小学校となり、改修されたこの校舎が一時的に利用されていました。多聞の丘小学校は2023年(令和5年)に多聞南小学校の跡地に移転し、この校舎は役割を終えています。
結たち米田一家が避難した近所の「宝井小学校」のシーンは、神戸市垂水区本多聞4丁目にある旧神戸市立本多聞小学校(統合し現在は多聞の丘小学校)の校舎を用いて撮影が行われたようです。
撮影が行われたのは2024年5月。現場には地元神戸の人々を中心に毎日100人以上のエキストラが集結し、大々的に撮影が行われました。
エキストラの中には震災当時に避難所生活を経験された方もおり、こうした方々と出演者、制作陣との対話も生まれる中で、よりリアリティを追求した避難所のシーンが再現できたとのこと。また、エキストラには震災当時まだ生まれていなかった若い人たちも多数含まれており、老若男女が力を合わせて物語を伝えようとする熱気のある撮影現場になったようです。
この避難所のロケには、神戸さくら通り商店街のテーラー店主・高橋要蔵役を演じる内場勝則(大阪市西成区出身)、宝井小学校の角刈りの教師・大崎彰役を演じる内海崇(兵庫県姫路市出身。お笑いコンビ「ミルクボーイ」)、震災時の対応や後の復興に尽力する神戸市職員・若林建夫役を演じる新納慎也(兵庫県神戸市出身)など関西出身の名優たちも参加しており、よりリアルな関西の空気感を生み出してくれそうです。
また、結たち米田一家に貴重な「おむすび」を渡す避難所の女性役には地元神戸出身の俳優・安藤千代子を抜擢。朝ドラ「カーネーション」にも出演した経験を持つベテラン俳優の安藤千代子が、強い思い入れとともに重要な役柄を演じることになります。