朝ドラ「らんまん」台湾の案内人・陳志明 演じる俳優・朝井大智は台湾の大富豪・霧峰林家の子孫

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NHK連続テレビ小説「らんまん」第22週では、調査団として台湾に派遣された万太郎の案内人として、現地の台湾人である陳志明(ちん・しめい)という人物が登場しています。

何やら日本人に警戒心を持っていそうな台湾人・陳志明を演じるのは、日本生まれで台湾五大家族・霧峰林家の子孫である俳優・朝井大智(あさい・だいち)です。

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台湾の案内人・陳志明 万太郎を警戒?

明治29年(1896年)、日本の統治下になったばかりの台湾の国土を広く調査するため、万太郎(神木隆之介)は帝国大学の植物調査員として台湾に派遣されます。

日本国の代表として派遣された万太郎ですが、生来の植物オタクであり、良くも悪くも社会情勢には疎いようです。現地に到着後、万太郎は案内人として紹介された台湾人・陳志明(朝井大智)に対し(よかれと思って)台湾語で挨拶をしています。

【補足】
万太郎は植物学のプロフェッショナルとして、現地の言葉でやり取りをしないと植物の真の姿にたどり着けないという思いを持って、台湾語を必死に勉強してきたようです。人種や肩書などに関係なく、植物を通して純粋に人と繋がりたいという万太郎らしい姿ですね。

当時の台湾では、「日本化」を推し進めるために原則的には日本語を使うのがルール。万太郎の台湾語による挨拶に陳志明は困惑しますが、その場では笑顔で取り繕い、自身の名前の台湾読みが「ダァン・ジーミン」であることなどを台湾語で説明しています。

すっかり打ち解けたかのように見えた二人でしたが、万太郎が背中を見せると陳志明は鬼の形相で万太郎を睨みつけて…。

【参考】
現在でこそ日本の統治時代を好意的に捉えている人も見られる台湾人。しかし、1895年(明治28年)に日本の統治が始まったばかりの頃の台湾総督府(日本の現地出先機関)は軍事行動を強く押し出し、強硬な統治政策をとっていました。こうした態度は当然ながら現地台湾人の反感を買っており、日本に対する抵抗運動が多く見られました。

恐らく「らんまん」の陳志明も、当初は日本人である万太郎を警戒し、良くない感情を持っているのではないかと予想します。

【追記】その後、陳志明は万太郎がピストルすら持たず「日本植物志図譜」だけを抱えて台湾に来た善意の植物学者であることを知ると、熱病で倒れた万太郎を必死に介抱。万太郎の真摯な姿に心を打たれた陳志明は「面白いですね、植物学。私も学んでみたくなりました」と語っています。

俳優・朝井大智は台湾の大富豪名家(台湾五大家族)にルーツ

案内人・陳志明役を演じているのは、京都府生まれの37歳の俳優・朝井大智(あさい・だいち)。日本生まれ日本育ちではありますが、台湾の名家の末裔であり、日台中に縁を持つ日中バイリンガルの俳優さんです。漢名は「林睦宸」。

朝井大智のルーツは、19世紀から台湾中部で田地の経営や太平天国の乱、清仏戦争に関わった清朝統治時代の台湾の名家(台湾五大家族)・霧峰林家(むほうりんけ)。朝井大智は大富豪一族の10代目にあたる子孫なのです。

日本生まれの父(朝井の祖父が台湾の戒厳令により京都大学に留学し、そのまま住み続けて日本で父が生まれた)と、日本人の母を持つ日台ハーフの朝井大智。

中学3年時に家族の事情で香港に引っ越し、その後は中国の上海交通大学に進学。卒業後は2019年までの9年間を台湾で過ごすなど、日台中いずれにも深い縁を持つ、国際色豊かな経歴を持ちます。

上海に住み始めた大学1年の頃にモデル活動を開始すると、オーディションに受かって台湾のアクエリアスのCMにも出演。台湾在住時代にはモデル活動を行うほか、映画「セデック・バレ」(2011年)、「阿罩霧峰雲 抉擇Attabu」(2013年)などにも出演しています。

2019年からは出生地である日本に活動拠点を移し、ドラマ「僕はまだ君を愛さないことができる」(2019年・ヤン役)、「モトカレマニア」(2019年・新田浩二役)、「最愛」(2021年・渡辺康介役)、「階段下のゴッホ」(2022年・源洋二役)、「ホスト相続しちゃいました」(2023年・桐沢役)などに出演。持ち前の語学力やどこか異国感漂う雰囲気も武器であり、中華系の役柄、帰国子女役など幅広い役柄でニーズがあるようです。

また、TBS系クイズ教養番組「日立 世界・ふしぎ発見!」の台湾回では2度に渡りミステリーハンターとして登場するなど、自身のルーツが仕事に繋がっています。

▼2023年7月に公開された映画「1秒先の彼氏」(撮影地・京都)では、松本妃代演じるエミリの彼氏役で出演しています。「1秒先の彼女」は金馬奨(中華圏を代表する映画賞)で各賞を受賞した台湾映画「消失的情人節」の日本版リメイク映画。自身のルーツである台湾発祥の映画を生まれ故郷である京都で撮影するという経験は、朝井大智にとって忘れられないものになったようです。

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