NHK連続テレビ小説「虎に翼」第10週では、GHQ(連合国軍最高司令官総司令部)の指導の下で民法の改正案が検討され、その作業に寅子が携っていく様子が描かれます。
このストーリーに絡みGHQで働くアルバート・ホーナーという米国人が登場しますので、演じる俳優・ブレイク・クロフォードの経歴、過去の朝ドラ出演歴などをまとめます。
寅子、GHQのホーナーと対面
1947年(昭和22年)。寅子(伊藤沙莉)は裁判官として自分を採用してほしいと直訴しに行った法曹会館で久藤頼安(沢村一樹)という裁判官に気に入られると、彼が室長を務めている司法省民事局の民法調査室で働くことになります。
民法調査室は、GHQの指導の下で新しく生まれ変わる日本の新しい民法案を作り上げるため、その下準備や調査、各部門との調整などを行う部署のようです。
日本の民主化、女性の地位向上などを推し進めたいGHQにとって、戦前に日本の法曹界に風穴を開けた寅子は面白い存在に映るはず。ある日、調査室の久藤を訪ねてやって来たGHQのアルバート・ホーナー(ブレイク・クロフォード)と対面した寅子は…。
▼今後、続々と破天荒な面白キャラが登場。戦中戦後は辛い描写も多かった「虎に翼」ですが、ストーリーが再加速していきそうです。
京都育ちのアメリカ人俳優 ブレイク・クロフォード
GHQのホーナー役を演じているのは、アメリカ国籍を持つ京都生まれ京都育ちの61歳の俳優・ブレイク・クロフォード(Blake Crawford)です。
※Wikipediaなどではアメリカ生まれと書かれていますが、所属事務所「Free Wave」のプロフィールには「京都生まれ」だと明言されています。
幼少期から京都界隈の伝統文化に触れ、特に歌舞伎など日本の芸能文化に深い興味を持ったというブレイク・クロフォード。高校時代から外国人歌舞伎グループ「ジャパネスク歌舞伎」のメンバーとして活躍したほか、歌舞伎や藤間流・花柳流(日本舞踊)の公演に多数出演するなど、日本の伝統文化にリスペクトを見せる形での芸能活動を展開しています。
日本語、英語ともにネイティブレベルに話せることや、西洋人役への需要などもあり、日本の映画やドラマでも脇役を中心に活躍を見せています。
NHK大河ドラマ「篤姫」(2008年・米国の外交官 タウンゼント・ハリス役)、「八重の桜」(2013年・イギリスの外交官 アーネスト・サトウ役)、「西郷どん」(2018年・米国の外交官 タウンゼント・ハリス役)、「青天を衝け」(2021年・米国海軍軍人 ヘンリー・A・アダムズ役)などに出演したほか、ドラマ「ドクターX〜外科医・大門未知子〜(第5シリーズ)」(2017年・マクソン教授役)、「空白を満たしなさい」(2022年・ラデック役)などに出演。
2023年にはNHK夜ドラ「ミワさんなりすます」で大物映画監督・ニコラス・シラー役を演じ、カリスマ国際派俳優・八海崇(堤真一)や八海の家政婦のミワさん(松本穂香)とほのぼのとしたやり取りを好演しています。
朝ドラは「べっぴんさん」「わろてんか」「カムカム」に続く出演
NHK朝ドラは「虎に翼」が4作目の出演となります。
朝ドラへの初出演は「べっぴんさん」(2016年〜)のランディ大佐役。ヒロインの親友の一人である君枝(土村芳)の嫁ぎ先である村田家の邸宅が戦後に米軍に接収されると、ブレイク・クロフォード演じる米国軍人・ランディ大佐が村田邸に住んでいます。
2作目の出演となった「わろてんか」(2017年〜)では、ジェイソン・ハミルと名乗る怪しい外国人代理人役で出演。世界的エンターテインメントショーである「マーチン・ショウ」の日本公演実現に向けて前のめりになっていたヒロインの息子・北村隼也(成田凌)を手玉に取る詐欺師役を演じています。
また、本人のプロフィール欄などには書かれていないようですが「カムカムエヴリバディ」(2021年〜)でもラジオ英語講座の声としてブレイク・クロフォードがチラッと登場(第68回)。外国人の美少年・ビリー(幸本澄樹)と会話をするために英会話の勉強を始めた3代目ヒロイン・大月ひなた(新津ちせ)を、ラジオ英語講座の声が後押ししています。
大河ドラマ、朝ドラともに日本語(+英語)や日本文化に精通した外国人俳優の需要は常にあり、今後もブレイク・クロフォードが起用される機会が見られそうです。