「鎌倉殿の13人」源頼朝の長女・大姫 木曽義高との恋と悲しい運命 女優・南沙良(子役・落井実結子)が演じる

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NHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」に登場する源頼朝、政子の長女・大姫(おおひめ)がたどる人生をまとめます。木曽義高を慕い、義高との将来を夢見ることになる大姫ですが、その未来は父・頼朝の手により叶わぬものとなってしまいます。
※一部今後のネタバレを含みます。ご注意下さい。

悲しい人生をたどる大姫を演じるのは、注目の若手女優・南沙良です。

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目次

美男子・木曽義高に恋する6歳の大姫

頼朝と政子の子供たち。大姫の弟には2代将軍・頼家、3代将軍・実朝ら

源頼朝と政子との間に生まれる長女・大姫は、悲しみを抱えながら短い生涯を送ったことで知られます。

大姫の悲しく切ない人生の始まりは、6歳の頃から。

当時源頼朝と対立していた信濃源氏の棟梁・木曽義仲(源義仲)は、和議のために自身の嫡男・木曽義高(源義高)を人質として鎌倉へ差し出します。11歳だった義高は、頼朝の長女・大姫の婿(許婚)という名目で鎌倉にやって来ます。

「鎌倉殿の13人」では、眉目秀麗かつ清廉潔白な源義高(市川染五郎)をまだ幼かった大姫がすっかり気に入ってしまい、深く慕っていく姿が描かれそうです。

▼幼少期の大姫を演じるのは、ギュラ・キッズに所属する7歳の子役・落井実結子(おちい・みゆこ)。ドラマ「パーフェクトワールド」の川奈つぐみ役、「少年寅次郎」の車さくら役、「恋はつづくよどこまでも」の須藤美怜役、「この恋あたためますか」の井上樹木/神子茉由役(二役)などを演じた人気子役。

幼き大姫の悲恋 必死に義高を逃がすも…

やがて再び源頼朝と木曽義仲が対立すると、頼朝は弟である源範頼、源義経を代官とした義仲追討軍を京に送り込み、義仲を討ち取ります。

これにより立場が危うくなったのが、人質として鎌倉にいた義仲の息子・義高でした。頼朝は将来への遺恨を残さないためにも、義高も亡き者にすることを決意。この情報を侍女から聞いた大姫は、義高を女房姿に変装させると、明け方のうちに義高を鎌倉から逃します。※追記:「鎌倉殿の13人」では政子、義時、八重、義村らが一丸となり義高を逃しています。

幼い大姫の懸命の作戦は成功したかに思われましたが、逃亡発覚に激怒した頼朝は各地に軍を派遣して義高の討伐を命令。義高は鎌倉から遠く離れた入間河原(現在の埼玉県狭山市)で追っ手の藤内光澄(とうない・みつずみ)により殺害されてしまいます。

▼木曽義高を演じるのは、歌舞伎役者の8代目・市川染五郎(16歳)。その美貌に界隈がざわついている注目の若き役者です。7代目市川染五郎の息子であり、松たか子の甥っ子でもありますね。2009年に初舞台を踏み、18年に当代(8代目)を襲名。三谷幸喜作の新作歌舞伎「月光露針路日本 風雲児たち」に出演したほか、映画「サイダーのように言葉が湧き上がる」で声優初主演。

義高を失い、長年心を病み続けた大姫 悲しい最期

深く慕っていた義高の死を知った大姫は、それ以来憔悴し、悲嘆のあまり床に伏せるようになってしまいます。

娘の激しい憔悴ぶりを見た母の政子は、義高を討ち取ったせいだと頼朝に詰め寄り、実行者の藤内光澄はさらし首にされてしまいます。

大姫が負った心の傷はあまりに深く、その後十余年を経ても義高への想いは消えないまま。大姫は長年に渡り床に伏す日々を過ごすことになります。

17歳の頃、頼朝と政子は貴族である一条高能との縁談を大姫に勧めますが、大姫はこの縁談を強烈に拒否。さすがの頼朝もそれ以上縁談を進められませんでした。

※【追記】「鎌倉殿の13人」では、大姫は義高を失った心の傷もあり、心が不安定な女性に成長していくようです(スピリチュアルな分野に傾倒するなど、周囲を困惑させる存在に)。やがて大姫は、同じく愛する木曽義仲を失った経験を持つ巴御前に励まされ、少しずつ前向きに生き始めますが…。

やがて大姫を後鳥羽天皇の妃にすべく、頼朝は宮廷の実力者である土御門通親や丹後局に盛んに接触。二度目の上洛中だった頼朝は、100日にも及ぶ京都滞在で丹後局と大姫を引き合わせ、豪華な贈り物を贈るなど、さまざまな入内工作(じゅだいこうさく)を行っています。

しかし頼朝が抱いた入内の願いは叶わず、建久8年(1197年)に大姫は病から回復することなく亡くなってしまいます。享年20という若さでした。頼朝はその後も次女の三幡の入内を図りますが、正治元年(1199年)には頼朝自身が急逝。三幡もその六ヶ月後に若くして亡くなってしまいます。

頼朝・政子の長女として生を受けた大姫でしたが、その人生は短く悲しいものとして終わってしまいます。頼朝に翻弄され悲しい運命をたどる大姫を、繊細な演技力で注目を集める若手女優・南沙良が演じます。

※【追記】「鎌倉殿の13人」では、巴御前に励まされて心が穏やかになった大姫が後鳥羽天皇との入内を目指し、丹後局と対面することになります(第24回)。しかし、丹後局から厳しい言葉を投げつけられた大姫は再び心を乱してしまい、悲しい最期を迎えることに…。

▼成長した大姫を演じるのは、神奈川県出身の19歳の俳優・南沙良(みなみ・さら)。雑誌「nicola」の専属モデルとして活躍すると、初の主演映画「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」で吃音症を抱える女子高生を見事に演じ、ブルーリボン賞新人賞をはじめ多数の映画賞を受賞。2021年のTBS系日曜劇場「ドラゴン桜(第2シリーズ)」では、脳天気な東大専科の女子高生・早瀬菜緒役を演じて大ブレイク。南沙良本人は極めて大人しい性格ですが、役柄によってまったく違う人格を見事に演じ分ける天性の演技力を持ちます。

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