NHK連続テレビ小説「あさが来た」に登場する大隈重信(高橋英樹)についてまとめます。
もちろんこの人物は、実在した元総理大臣・大隈重信がモデル。大隈重信は日本女子大学校の設立に関与し、あさ(波瑠)のモデルである広岡浅子とも交流がありました。
「大物」を巻き込む!あさの作戦
高橋英樹が演じる大隈重信が初登場するのは、第20週(2月15日〜21日)です。
成澤泉(瀬戸康史)の教育論に感動し全面的な協力を約束したあさは、寄付金集めに難航すると、「大物」を味方に引き込む作戦に打って出ます。あさはさっそく東京専門学校(現在の早稲田大学)を創設した政治家・大隈重信に手紙を送り、面会の機会を得ます。
あさは大隈重信邸に乗り込むと、大隈や大隈に会いにきた男たちを前に女子高等教育の必要性を熱く語ります。当初は否定的だった大隈も、あさの話術と情熱に惚れ込んで支援を約束。超大物の支援を取り付けたことで、女子大学設立の夢は大きな前進を見せていくことになります。
※この支援の獲得に際し、大隈重信の妻・綾子の存在も大きかったとされます。「あさが来た」では大女優・松坂慶子が大隈綾子役を演じますので、こちらも注目です。
・【あさが来た】松坂慶子が演じる大隈綾子 広岡浅子との交流
日本女子大創設に協力 浅子との交流も
▲第8代、17代総理大臣・大隈重信。早稲田大学の創設者。
画像はWikipediaより転載(パブリックドメイン)。
ドラマで描かれるように、大隈重信は日本女子大学校設立を目指した広岡浅子、成瀬仁蔵らの行動に賛同。日本女子大学の創立(1901年・明治34年)に大きな貢献を見せ、日本における女子高等教育の開拓者の1人となっています。
「あさが来た」の原案である「小説 土佐堀川」によれば、浅子は女子大学校設立募金について大隈重信に直談判し、大隈の協力を取り付けています。その時の大隈の心の大きさに浅子は感銘を受け、大隈の方も浅子のことを「天性偉大な広岡夫人」と称賛。以降、夫人の大隈綾子を含め、浅子との交友関係が続いたとのことです。
大隈重信は千五百円(夫人は五百円)の寄付金を出したほか、創立委員長となるなど、日本女子大学校の創立に密接に関わっていきます。また、綾子夫人も大学卒業生の組織「桜楓会」を補助する「桜楓会補助団」の会員に名を連ねるなど、日本女子大学校の黎明期を支えています。
「あさが来た」20週では高橋英樹、松坂慶子(綾子夫人役)という大物俳優の、夫婦役での共演が実現。両者ともあくまで脇役ではありますが、豪華な顔ぶれの登場により、ドラマも一層華やいでいきそうです。
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▼2023年の朝ドラ「らんまん」では、明治中期の女子高等教育を巡る世の中の反発なども描かれています。この騒動は日本女子大学創立(1901年・明治34年)よりも少し前の明治20年前後のお話です。