「ブギウギ」スズ子の初恋の相手?演出家・松永大星(新納慎也) モデルは三井財閥の御曹司・益田貞信

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NHK連続テレビ小説「ブギウギ」に登場する新進気鋭の演出家・松永大星(まつなが・たいせい)についてまとめます。

この松永大星という人物は、笠置シヅ子が淡い恋心を抱いたとされる三井財閥の御曹司・益田貞信がモデルになっていると考えられます。

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目次

【ブギウギ】スズ子を東京の梅丸楽劇団に誘う 御曹司の演出家・松永大星

松永大星(新納慎也)は松永財閥の御曹司であり、新進気鋭の演出家として業界でも注目を集めている存在です。

東京の梅丸が企画する男女混成の新劇団・梅丸楽劇団(UGD)の立ち上げに関わることになった松永は、系列である大阪の梅丸少女歌劇団(USK)を視察。そこで松永は福来スズ子(趣里)の歌唱力と秋山美月(伊原六花)のダンスを気に入り、二人を新劇団にスカウトすることになります。

海外への留学経験があり、英語混じりで会話をするなど少しクセが強いプリンス・松永。西洋かぶれで変わり者にも見える松永ですが、彼の個性的な言動は場を和ませるための一種のパフォーマンスであり、その内面はとても真面目です。

スズ子は梅丸楽劇団に参加するために家族の元を離れて初上京すると、そこで歌の師匠となる作曲家・羽鳥善一(草彅剛)と出会い、羽鳥の独特な指導に戸惑う日々を送ることになります。

松永はそんなスズ子を気にかけ、自身が見抜いたスズ子の才能がさらに伸びるように積極的にコミュニケーションをとっていきます。

洋行帰りゆえか、松永の感情表現は直接的です。通常の距離感を飛び越えて激励してくれる松永と接するうちに、恋愛への免疫を持たないスズ子はいつしか松永にトキメキを覚えていき…。

▷新納慎也(にいろ・しんや)…神戸市出身の48歳の俳優。ミュージカル、ストレートプレイなどの舞台で長年活躍を見せるほか、映画「禁じられた遊び」「神回」やドラマ「真田丸」「青天を衝け」「トットちゃん」などにも出演。昨年の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」では源頼朝の異母弟・阿野全成役を好演。NHK連続テレビ小説は初出演。

【史実】三井財閥の御曹司・益田貞信がモデル

スズ子のモデル人物である笠置シヅ子は、23歳だった1938年(昭和13年)に、松竹が東京で旗揚げする男女混成の新劇団・松竹楽劇団(SGD)にスカウトされています。

新劇団に参加する決意をしたシヅ子は、同僚の秋月恵美子(「ブギウギ」秋山美月のモデル)とともに所属していた大阪松竹少女歌劇団(OSSK)を離れて上京をしています。

松竹楽劇団は東京の帝国劇場を本拠とする、松竹肝いりの新劇団。松竹はこの新劇団に莫大な資金を投入し、演出家、指揮者、ダンサーなどトップクラスの人材を招聘しています。

その中には三菱財閥創立者の息子で構成・演出担当の益田貞信(「ブギウギ」松永大星のモデル)、副指揮者として参加したコロムビア専属の作曲家・服部良一(「ブギウギ」羽鳥善一のモデル)、タップダンスの名手として知られた中川三郎(「ブギウギ」中山史郎のモデル)ら錚々たるメンバーが含まれていました。※シヅ子はこの時に服部良一と出会い、長年に渡る「師弟」の関係になっています。

「ブギウギ」松永大星のモデルである益田貞信は、三井財閥創業者・益田孝の五男で当時26歳。

新進気鋭のプロデューサー、演出家、ジャズピアニストであり端正なルックスを持つ益田はマスコミの注目の的であり、シヅ子も何かと目をかけてくれる美男の御曹司・益田にほのかな恋心(片思い)を抱いていたとされます。

【史実】シヅ子を東宝に誘った益田貞信 師匠の服部良一が「奪還」

洗練された西洋的なモダニズムを身に着けていた益田は、やがて松竹が掲げる大衆路線と合わなくなり、旗揚げからほどなくして松竹楽劇団を離脱しています。

益田は松竹のライバルである東宝から誘われて東宝系の劇場でその実力を発揮することになりますが、益田がお気に入りだったシヅ子を東宝に誘った(引き抜きをした)ことで、世間を騒がせる移籍騒動が勃発しています。

服部良一の薫陶を受けて松竹楽劇団で「スイングの女王」として開花していたシヅ子。しかし、憧れの人である益田から東宝への高待遇での移籍を誘われると、義母のうめ(「ブギウギ」花田ツヤのモデル)の病気の治療費の問題などもあり、シヅ子は松竹への相談なしに東宝への移籍承諾書に調印をしてしまいます。

これを知った松竹幹部は当然ながら激怒。シヅ子は松竹楽劇団の団長である大谷博(松竹創業者・大谷竹次郎の婿養子)に呼び出されて叱責されると、神奈川・葉山にあった大谷の別荘に拘束され、大谷夫人のもとで23日間に渡り監禁同様の身になっています。

結局この騒動は「師匠」である服部良一が奔走して松竹と東宝の間の問題を取り持ち、シヅ子が松竹に留まるという形で解決をしています。

服部良一は自身の理想の音楽の実現のためにも、シヅ子の才能が必要だったのでしょう。大手である東宝を敵に回して松竹のために動くというのは大きなリスクがあったことと思いますが、服部良一はシヅ子を松竹へと「奪還」し、その後も師弟関係を継続させていくことになります。

※「ブギウギ」でも東京の梅丸楽劇団に参加したスズ子が師匠の羽鳥善一と出会い、御曹司・松永大星に恋をし、松永の手引きでライバルの「日宝」移籍をそそのかされる、という史実に沿った展開がありそうです。

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