NHK連続テレビ小説「なつぞら」2019年4月10日(水)の第9回で、語りを担当している内村光良(ウッチャン)が歌った「夕暮れに仰ぎ見る輝く青空」「せまいながらも楽しい我が家♪」という歌詞の歌、「青空(私の青空)」についてまとめます。
ウッチャン、そして家族五人の歌声
この日の放送では、内村光良が担当する「語り」の声が、戦争で亡くなったなつの父であることが明かされました。
柴田家から家出をして河原で焚き火をしていたなつは、父からの手紙を読み返し、手紙に添えられていた家族5人で楽しそうに笑う絵(戦地でなつの父が描いた)を見ると、涙が止まらなくなってしまいます。
この時、「なつが初めて想像力で描いた最初の夢」として流れたアニメーションシーン(家族5人で祭りに行き、咲太郎が楽しそうにタップダンスを踊る光景)とともに内村光良ら家族の歌声で流れたのが、「青空(私の青空)」という曲でした。
アメリカの定番曲「私の青空」
「私の青空」は、アメリカのジーン・オースティンが歌ったポピュラーソング「My Blue Heaven」(1928年。作曲:ウォルター・ドナルドソン作曲、作詞:ジョージ・A・ホワイティング)が原曲。
日本では1928年に堀内敬三によって訳詞「青空」が作られ、二村定一、天野喜久代の歌唱によって発売されています。他にも喜劇王・榎本健一やフォークシンガー・高田渡などにより歌われており、現在も愛されている名曲です。
「♪夕暮れに仰ぎ見る〜輝く青空」で始まる歌詞は、平凡ながらも温かい家族のもとに向かう、夕暮れ時の家路における気持ちを歌ったもの。戦争により家族を失ってしまったなつにとっては、何よりも心に響く歌と言えます。
決して上手いとは言えない(?)内村光良の歌声でしたが、温かく愛情あふれる歌声により、なつの寂しさを見事に浮き立たせていたように思います。