NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」に登場する架空の企業・名神プレステック(メイシン・プレステック)についてまとめます。名神プレステックの存在が、急成長を続ける株式会社IWAKURAの今後を左右する可能性が出てきています。
また、舞は浩太が3億円の借金を決断する際に、ポジティブな言葉で後押しをしており…。
借金3億円・新事業のキッカケ 名神プレステック
名神プレステックは、舞の父・浩太(高橋克典)が経営する株式会社IWAKURAの大切な取引先です。名神プレステックとIWAKURAとの関係性は、第8週・第39回(11月24日放送)の中で浩太の口から語られています。
それによれば、名神プレステックは浩太の中学校の同級生「たけやん」が経営する大きなメーカー。浩太は、この「たけやん」から「自動車向けの部品やってみいへんか?」と誘われたことで新事業への参入を決意しています。
名神プレステック相手に自動車向け部品の製造を始めるためには、最新機械の導入や従業員の大幅増員、そして新工場の建設が必須となります。浩太は3億円にのぼるという銀行からの追加融資に逡巡しますが、舞に背中を押される形で多額の借金を決断。いつか飛行機の部品を作るという大きな夢への足がかりとして、大きな賭けに出ています。
名神の経営状態があやしい…?
第11週・第55回(12月16日放送)では、ついにIWAKURAの新工場が完成(2007年12月)。新事業の稼働開始を受けて上機嫌になっている浩太の姿が描かれています。
成長を続けて順風満帆に見えるIWAKURAですが、この日の放送では今後の暗雲を予感させるやり取りも描かれています。
会社の新戦力である経理総務課課長・古川輝海(中村靖日)が、今から名神プレステックに営業周りをするという浩太に「社長、ちゃんと名神さんの売上動向も聞いてきてくださいね」と釘を差していたのです。このセリフの真意は語られませんでしたが、名神プレステックからの支払いや発注が滞っているなど、何らかの不測の事態が発生している可能性があります。
間が悪いことに、この翌年の2008年には世界的な金融危機と大不況のキッカケとなるリーマンショックが発生することになりそうです。自動車関連企業はこの時の不況で大ダメージを受け、派遣切りや倒産など業界で多くの悲劇が発生していますので、IWAKURAの先行きも心配になります。
3億円の借金をしてまで始めた新事業は、有力企業である名神プレステックが大規模に発注してくれるという大前提があってのこと。新工場設立の話を聞いた時にめぐみ(永作博美)がひっくり返って驚き、不安な表情を見せていましたが、この心配が杞憂に終わるといいのですが…。
▼第40回放送で、悠人(横山裕)が岩倉家に送りつけた「金色のビリケンさんみたいな宇宙人のような像」。「借金なんてあっちゅうまや!」と調子に乗る浩太の発言の直後にこの像が届いたことから、今後のストーリーに関与していく可能性があります。
舞が浩太の夢を後押し 自責の念が…?
ここからの内容は未確定であり推測で語りますので、参考程度にお読みください。
第8週・第39回で3億円という新たな借金を決断する際、浩太は妻のめぐみではなく、航空学校に在学中だった娘の舞に電話をかけ、新事業挑戦の件を先に相談しています。
▼第39回の舞と浩太の電話の内容は…
舞「お父ちゃん、なんかあったん?いつものお父ちゃんらしないなあって…。どないかしたん?」
浩太「う〜ん。…新しい仕事の話があってな。初めてな、自動車向けの仕事やねん。」
舞「ええ〜!よかったやん!」
浩太「いやいやいや、けどな、結構お金かけなあかんねんなこれが。どない思う?」
舞「自動車かあ、かっこええなあ。どんだけ大変やってもやりたいことやるお父ちゃん、私はええと思うよ」
浩太「うん、やっぱり舞やな、電話してよかったわ。ほな、舞もがんばりや」
個人的に、この「前向きな親子の会話」が引っかかっています。
大きな挫折を経験したことがなく、純粋無垢に夢を追い続けている舞。浩太は舞が肯定的な返事をしてくれるとわかった上で、相談の電話をかけたのではないのでしょうか。経理として現実を見続けているめぐみに最初に相談をしたら、まずNOから話が始まりそうですしね。
もし今後、IWAKURAの経営がこの借金のせいで傾くようなことがあれば、無垢な心で父の背中を押してしまった舞にも自責の念が生まれてしまいそうです。舞がパイロットの夢を一時凍結し、IWAKURAのために働き始めるという可能性も考えられます。
航空学校を無事卒業し就職も内定し、家業も急成長、イケメンの彼氏が出来て…。と順調すぎる舞の人生。NHKによる事前の内容予告では舞の人生に少なからぬ波乱が起きることが示唆されており、そろそろストーリーの急展開が始まるかも知れません。