「らんまん」あれ?仲居のおフミさんが相島と同席…?出世前から青田買い宣言をしていたフミ

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NHK連続テレビ小説「らんまん」9月22日(金)放送の第125回より。

この日の放送では、寿恵子が相島に対して行った「山桃」の買い取り交渉の席に、仲居のおフミさんが同席するという少し不思議な場面がありました。

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相島に「山桃」の売却を相談する寿恵子

第125回放送では、関東大震災を契機に郊外への移住を決意した寿恵子(浜辺美波)が、渋谷の店「山桃」を手放すまでの過程が描かれています。

店を手放すにあたり寿恵子が頼りにしたのが、開店当初からの店の常連客で渋谷の町をともに創り上げてきた盟友・相島圭一(森岡龍)でした。

寿恵子は相島を「山桃」の座敷に呼ぶと、自らの大願を成就させるために店を手放すことを伝えています。

「どうかこの店の今の値打ちを正しくお見積りいただけないでしょうか」

買い取りを打診してきた寿恵子に対し、相島は5万円という大金で店を買い取ると伝えています。

ん?おフミさんが交渉の場に同席?

▼おフミさんを演じている俳優・那須凜(なす・りん)。母は名優の那須佐代子。

相島の気前の良さと「山桃」への愛情が描かれたこのシーンですが、少し気になったのが「山桃」を手伝ってくれていた先輩仲居のおフミさん(那須凜)が相島の真横に同席していたことです。

おフミさんの発言によれば、この日は仲居としてではなく相島と同じ「客」としてお座敷に呼ばれたとのこと。

相島は寿恵子から店の買い取りの打診を受けると、チラチラと横に座るおフミさんに目をやっています。おフミさんの方も、まるで家計を握っている妻のような(?)厳しい視線を相島に返しています。

恐らく寿恵子は、店を全面的に引き継いでもらうためにおフミさんにも同席してもらったのでしょう。

「山桃」の業務内容を把握しているのは寿恵子以外にはおフミさんしか居ませんし、オーナーとしての権限を相島に譲った上で、店の運営そのものはおフミさんに引き継げば丸く収まりますよね。

過去にはおフミさんが出世前の相島を「青田買い」するかのような以下の発言をしており、二人が単なるビジネスパートナーではなく、それ以上の親密な関係になっていてもおかしくありません。

「相島は大化けする」 おフミさんの先見の明

新橋の料亭「巳佐登」では客の心付け(チップ)に大はしゃぎするなど、以前からちょっとミーハーな面を持っていた仲居のおフミさん。

やがて「巳佐登」から派遣される形で「山桃」を手伝ってくれるようになると、おフミさんは怖い女将のみえ(宮澤エマ)の監視を逃れた嬉しさからか、寿恵子の前でミーハー気味な男性論をウキウキと語っています。

「相島様、ずっと岩崎様のお座敷で大人しくなさっていたけど、ああいう男が大化けすると思うのよねえ」

「岩崎様のような大富豪もそそるけど、これから大富豪になりそうな男のほうがそそるのよ!フフフッ」

「山桃」の開店当時、相島はまだ一介の銀行員に過ぎませんでした。

その後、友人の小林一三に感化された相島は、渋谷の町を中心とした町づくり事業に着手。渋谷の町の成長とともに大きな富を得たようです。

1898年(明治31年)に「山桃」が開店してからすでに25年の年月が経過しており(※関東大震災発生は1923年)、相島はかつておフミさんが予感した通りの「大化け」をしています。

相島は25年に渡り「山桃」に通ってくれていたことになりますから、その間におフミさんと親密な関係になっていたとしても不思議ではありませんね。

劇中で詳細は語られませんでしたが、相島は妻(または妾、愛人)となっていたおフミさんに店を持たせてやりたい、そんな考えを持っていたのかも知れません。

※劇中で相島がどのような事業を手掛けているのかは具体的には語られていません。相島は渋谷を本拠地とする東急グループの実質的創業者・五島慶太がモデル人物と考えられますので、鉄道事業を軸とした沿線開発等の複合事業で成功しているものと推測します。

※この時代の事業家たちは料亭などに足繁く通い、お気に入りの芸者を正妻や妾にする例も多かったようです。当然ながらお気に入りの仲居さんと親密になった人も多かったことでしょう。

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