NHK連続テレビ小説「ブギウギ」に、大阪朝ドラの常連として知られる俳優(女優)・楠見薫(くすみ・かおる)が出演します。
この記事では、「ブギウギ」で楠見薫が演じる役柄をまとめるとともに、これまで楠見薫が朝ドラで演じてきた役柄などをまとめます。
銭湯「はな湯」の常連客・アサ
ヒロイン・花田鈴子は大正時代に香川で生まれ、大阪の下町・福島の銭湯「はな湯」の看板娘として育っていきます。
鈴子の両親が営む銭湯には、酔っ払いのおっちゃんや謎の占い師など、下町らしくクセの強い常連客たちが通います。楠見薫が演じる中年女性のアサも、そんな「はな湯」に通う常連客の一人です。
アサは銭湯にやって来るお客さんを相手に、銭湯の休憩スペースであん摩(マッサージ)の仕事をしています。鈴子はそんなアサの姿を見ながら、面倒なおっちゃんたちの扱い(あしらい方)を学んでいくのかも知れませんね。
やがて鈴子は銭湯に出入りする常連客を相手に大好きな歌や踊りを披露するうちに、「歌と踊りでみんなを笑顔にしたい」という気持ちを抱いていくことになります。
ヒロインのモデル人物である「ブギの女王」笠置シヅ子も、幼少期に家業の銭湯で歌と踊りを披露し、多くの大人たちと交流を重ねたことが芸のルーツとなっています。
アサをはじめ銭湯の常連客たちが鈴子にどのような影響を与えていくのか、楽しみです。
【#ブギウギ 登場人物紹介💃】
— 朝ドラ「ブギウギ」10月2日スタート (@asadora_bk_nhk) September 4, 2023
アサ:楠見薫
鈴子たちの銭湯「はな湯」の常連客。また、銭湯のお客さん相手に、銭湯の休憩スペースであん摩の仕事をしている。 #アサさん pic.twitter.com/LMaGpjLgvu
朝ドラおなじみの俳優・楠見薫 「隠れ朝ドラ女王」の称号も
アサを演じているのは、和歌山県出身の56歳の俳優・楠見薫(くすみ・かおる)です。
1989年から2001年まで劇団「遊気舎」の看板女優として活躍した楠見薫。
その後も舞台活動、テレビ・映画への出演など幅広い俳優活動を見せ続けていますが、そのキャリアの中でも特筆すべきは、NHK連続テレビ小説(朝ドラ)へのたび重なる出演歴でしょう。
※出演はいずれもNHK大阪(BK)製作による朝ドラです。
1996年に朝ドラ「ふたりっ子」で辻まりえ役を演じたのを皮切りに、「芋たこなんきん」(2006年・中川君子役)、「ウェルかめ」(2009年・小竹喜美子役)に出演。
この頃まではそれほど朝ドラでも目立つ存在ではなかったかと思いますが、2014年に「ごちそうさん」で諸岡キヨ役(ヒロインの娘の結婚相手の母)を演じたあたりから、徐々に楠見薫という俳優が朝ドラファンの間で認知されていきます。この諸岡キヨ役は決して特徴的なセリフを言う人物ではなかったと記憶しますが、なんとも言えない佇まいと存在感(顔芸?)により視聴者を釘付けにしています。
そこからは毎年のように大阪朝ドラへの出番に恵まれていきます。
続く2015年に「マッサン」で小学校の学級担任・斎藤先生役を演じると、翌年の「あさが来た」(2015〜2016年)では加野屋の女中頭・かの役でレギュラー出演。かのの口癖である「ほんに、ほんにー」はそのトボけた口調もあって人気となり、ドラマの大ヒットと相まって大きな脚光を浴びています。
続く「わろてんか」(2017年)では、ヒロインが嫁ぐ米問屋・北村屋の女中頭・スミ役で出演。さらに「スカーレット」(2020年)では白血病患者の会代表・日高れい子役、「おちょやん」ではヒロインが奉公に出た芝居茶屋「岡安」の女中頭・かめ役で出演しています。
さすがにこれだけ連続して朝ドラに出演を続けていると、朝ドラファンにはすっかりおなじみの顔。いつしか楠見薫は「隠れ朝ドラ女王」などと呼ばれる存在になっています。最近では大阪朝ドラの楽しみの一つになっていますね。
▼好評だったドラマ「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」では煎餅屋のおばちゃん役で出演した楠見薫。
▼NHKスペシャルドラマ「南海トラフ 巨大地震」でも大阪のスーパーのおばちゃん役で出演。画面に楠見薫を見つけるとちょっと嬉しくなる、そんな存在感を持つ俳優さんです。