「青天を衝け」栄一の従兄・尾高惇忠(新五郎) 文武両道・栄一の師匠

※本ページのリンクには広告が含まれています。

NHK大河ドラマ「青天を衝け」に登場する渋沢の従兄・尾高惇忠(おだか・あつただ、じゅんちゅう)の人物像や人生をまとめます。尾高惇忠は従兄弟である渋沢栄一に学問などを教え込んだ人物で、後に偉業を成し遂げる栄一にとって人生最初の師といえる存在になっていきます。

尾高惇忠を演じるのは、俳優の田辺誠一です。

スポンサーリンク

目次

栄一少年の師・惇忠(新五郎)

尾高惇忠(※ドラマ序盤は改名前の「新五郎」の名で登場)は、渋沢栄一が生まれた血洗島村の隣村・下手計村(しもてばかむら)の名主・尾高勝五郎の長男として生まれています。

惇忠の母・尾高やへは渋沢家「東の家(ひがしんち)」の生まれであり、栄一の父・市郎右衛門とは実の姉弟。惇忠と栄一は従兄弟ということになります。

惇忠は文武両道のインテリであり、若くして塾を開き近隣の若者に「論語」や「孟子」、それに剣術などを教えていました。幼少期から知識欲旺盛だった栄一も7歳の頃から惇忠を師と仰ぎ、尾高家に通って勉学や剣術を教わっていました。

水戸学、攘夷思想に傾倒 栄一に多大な影響

農民の出身ながら多くの書物を読み耽り、社会意識も高かった若き日の惇忠。

12歳の時、惇忠は父に連れられ、外国船への警戒を強めていた水戸藩主・徳川斉昭が行った軍事演習「追鳥狩(おいとりがり)」を見物。「追鳥狩」での斉昭の勇姿に感銘を受けた惇忠は、尊皇攘夷思想を後押しすることになる「水戸学」(日本の伝統、天皇中心の国家観を重視)に傾倒していきます。

「水戸学」を通し尊皇攘夷への思いを強めていった惇忠から、従弟の渋沢栄一、喜作らは大きな影響を受けていきます。栄一と惇忠らは同士たちと連携を取り合い、討幕計画(高崎城乗っ取り・横浜外国人居留地焼き討ちなどで攘夷の意思を見せようとした)を練り上げるなど、過激な行動を企てていきます。

これらの計画は弟の長七郎の決死の説得により中止となりますが、惇忠は戊辰戦争の際には喜作とともに彰義隊(徳川慶喜の警護などをする部隊)に参謀長として参加。振武隊として参加した飯能戦争では官軍と交戦し敗退するなど、幕末の動乱の現場に関わっています。

富岡製糸場 初代場長に

維新後、惇忠は大蔵省官僚となった栄一の縁により富岡製糸場の設立に奔走。今や世界文化遺産となった富岡製糸場の初代場長を務めています。

設立当初、応募者がまったく来なかった工女の募集に対し、長女のゆう(勇)を工女伝習第一号としています。惇忠は富岡製糸場の運営を軌道に乗せるとともに、工女らの一般教養の向上を目指すなど女性の活躍のために様々な手を尽くしています。

その後、場長を辞した後には東京養育院の幹事、蚕種組合会の議長を務めると、第一国立銀行に入行。盛岡支店、仙台支店の支配人を務め、地域社会の発展に貢献をしています。

▷田辺誠一(たなべ・せいいち)は、東京都出身の51歳の俳優。18歳の時に「メンズノンノ」専属モデルに選ばれてモデルとして活動を始め、23歳の時に俳優デビュー。ドラマ「ガラスの仮面」、「甘い結婚」、「刑事7人」シリーズ、「3年A組-今から皆さんは、人質です-」、「探偵・由利麟太郎」などに出演。NHK大河ドラマは「徳川慶喜」(1998年)の藤田小四郎役、「風林火山」(2007年)の小山田信有役に続く出演となる。

スポンサーリンク

スポンサーリンク

シェアお願いします
URLをコピーする
URLをコピーしました!
目次
閉じる