NHK連続テレビ小説「ちむどんどん」の劇中に登場する沖縄民謡、歌曲、童謡などの楽曲をまとめます。
比嘉家の末っ子・歌子は歌と三線が大好きという設定であり、劇中では沖縄の民謡などさまざまな歌曲が登場していきます。また、昭和のドラマならではの懐かしい昭和歌謡曲も登場していますので、記事後半であわせてまとめておきます。
この記事は、随時追記予定です。
唄が大好きな父・賢三と妹・歌子
ヒロインの父・賢三(大森南朋)は唄三線が大好き。末っ子の歌子(上白石萌歌)も父から唄三線の手ほどきを受け、歌の才能を宿していきます。
劇中では賢三と歌子を中心に、沖縄民謡や歌唱曲、童謡などが歌われていきそうです。以下、「ちむどんどん」に登場した楽曲をまとめます。記事の前半はおもに沖縄民謡・童謡を、後半は流行歌・歌謡曲をまとめています。
▼劇中に登場した沖縄民謡、歌曲まとめ
椰子の実(歌曲)→挿入歌:上白石萌歌
4月12日(火)第2回で登場。「♪名も知らぬ〜遠き島より〜」でおなじみの歌曲。まだ幼かった歌子が、父・賢三の手ほどきを受けながら夜の縁側で歌った。暢子は歌子の三線が上手になったと感心する。
4月15日(金)の第5回でも、暢子がシークワーサーの実に手が届いた際のBGM(劇中挿入歌)として「椰子の実」が登場。5月10日(火)第10回では賢秀に怒り心頭の下地先生の前で歌子が「椰子の実」を披露。
▷「椰子の実」は、1936年(昭和11年)に発表された歌曲。島崎藤村が明治時代に執筆した詩「椰子の実」に作曲家の大中寅二が曲を付けたもので、NHKのラジオ番組「国民歌謡」で放送されると、全国各地の学校や職場で歌われるようになった。2007年に「日本の歌百選」に選定。愛知・伊良湖岬に流れ着いた椰子の実を柳田國男が目撃し、それを藤村に語ったことが詩の創作の由来。
NHK朝ドラ「ひよっこ」でもヒロインが勤める向島電機女子寮のコーラス活動として「椰子の実」が歌われている。
唐船ドーイ(沖縄民謡)
4月14日(木)の第4回で登場。物語のキーとなる曲のひとつ「唐船ドーイ(とうしんどーい)」。青柳親子を家に招いた晩餐の後、賢三の唄三線により家族みんなが賑やかに踊った大切な曲。賢三を演じる大森南朋が最も演奏に苦労した曲だとか。
▷「唐船ドーイ」は、沖縄民謡の代表的なカチャーシー(三線の速弾きとともに踊られる曲)のひとつ。「唐船ドーイ」とは「中国からの貿易船が来たぞー」といった意味で、中国から進貢船が那覇に入港した時の庶民たちの高揚感を三線の早弾きで表現した曲。宴席のクライマックスなどで歌われる賑やかな曲。
てぃんさぐぬ花(沖縄民謡)
4月15日(金)の第5回で登場。子供たちが寝ている夜に賢三が縁側で歌った曲。優しい音色と歌声が父・賢三の存在感と重なる。
また、7月1日(金)の第60回でも、歌子が縁側で歌う曲として登場。
▷「てぃんさぐぬ花」は、沖縄本島を中心に伝わる沖縄民謡の代表曲のひとつ。一番の歌詞冒頭にも登場する「てぃんさぐ」とはホウセンカ(鳳仙花)のこと。年長者や親の教えに従うことを説いた教訓歌で、2012年に県民愛唱歌に指定されている。
芭蕉布(沖縄民謡)
5月13日(金)の第25回で登場。音楽室で歌子が下地先生から楽譜を渡されて歌った沖縄歌謡「芭蕉布」。暢子が東京に旅立つ前日、家族4人で縁側で歌った曲も「芭蕉布」でした。
▷芭蕉布(ばしょうふ)は、吉川安一作詞、普久原恒男作曲により1965年に発表された、比較的新しい沖縄歌謡。沖縄の美しい海や首里城とともに、特産品である布織物「芭蕉布」(バショウ科の多年草イトバショウから採取した繊維を使って織られた布)が歌詞の主題となっている。
月ぬ美しゃ(沖縄民謡)
7月7日(木)の第64回で登場。かつて賢三が民謡歌手を目指していた頃に歌を教えていた上原照賢が、訪ねてきた比嘉家の縁側で歌った曲。智の結婚宣言で落ち込んでいた歌子は、上原照賢の美しい歌に涙を流し、民謡歌手を目指すことを決意する。
娘ジントヨー(沖縄民謡)
7月8日(金)の第65回で登場。歌子が海を見ながら歌った「娘ジントヨー」。第24週などでも再び登場。智のプロポーズ直前に、歌子が庭先で歌ったのもこの「娘ジントヨー」。
「娘ジントヨー」は民謡歌手・我如古依子さんの代表曲。
浜千鳥(沖縄民謡)
9月27日(金)の第122回で登場。東京から訪ねてきた大里親子から姉・時恵の最期の様子を聞いた優子。その日の夜、優子は歌子が歌う琉球民謡「浜千鳥」にあわせ、かつて時恵から教わった琉球舞踊を披露した。
翼をください(歌曲)
4月27日の第13回などで登場。夜に洗濯物をたたみながら歌子が歌った曲。
歌子が歌の才能を見いだされるキッカケの曲にもなりそう。
▷「翼をください」は、フォークグループ「赤い鳥」により1971年にリリースされたフォークソング。教育芸術社の教科書に掲載して以降は、定番の合唱曲として全国の学校で歌い継がれている。1991年には川村カオリによりカバーされ、約28万枚を売り上げるヒットに。
あの素晴しい愛をもう一度(歌曲)
4月28日の第14回で登場。歌子たち山原高校の女子生徒たちが音楽室で歌った課題曲「あの素晴しい愛をもう一度」。歌子の才能に注目している下地先生は、曲の演奏を止めて歌子に独唱するように要求したものの、終業のチャイムが鳴ってしまう。
恋のバカンス(ザ・ピーナッツ)
4月11日(月)の第1回で登場。1964年(昭和39年)、山原村の共同売店のラジオから流れていた流行歌。
高校3年生(舟木一夫)
4月13日(水)の第3回で登場。1964年(昭和39年)、青柳和彦がコーラを購入した共同売店のラジオから流れていた流行歌。
ふりむかないで(ザ・ピーナッツ)
4月18日(月)の第6回に登場。1964年(昭和39年)、山原村の共同売店や優子が働きに出ている工事現場のラジオから流れていた流行歌。
青い山脈(藤山一郎)
4月29日(金)の第15回に登場。善一から借りてきたレコードプレイヤーで「青い山脈」のレコードをかけ、比嘉一家と智がフォークダンスを踊る。
バラが咲いた(マイク眞木)
5月9日(月)の第20回に登場。サンセットバーガーで下地先生の教え子のミュージシャン・テルヤリョウタロウがが歌った曲。歌おうとするたびに電話が鳴り、我那覇の詐欺被害者が店に飛び込んできて、演奏が止まってしまう。
17才(南沙織)
5月30日(月)の第36回に登場。「アマキレコード新人発掘オーディション」を受けようか迷っている歌子の背後で、ラジオから流れていた南沙織の流行歌「17才」。オーディションは「次の南沙織はキミだ!」と銘打たれている。
あなたに夢中(キャンディーズ)
7月7日(木)の第64回に登場。縁側で洗濯物を折りたたんでいた歌子が歌っていた昭和の歌謡曲「あなたに夢中」。キャンディーズの記念すべきデビュー曲として知られる。
微笑がえし(キャンディーズ)
8月24日(水)の第98回に登場。智が歌手を目指す歌子を売り込んでいた「居酒屋珊瑚礁」の店内で流れていた曲。
渚のはいから人魚(小泉今日子)
9月27日(火)の第122回に登場。突然沖縄を訪問した房子が立ち寄った共同売店のBGMとして流れていた流行歌。
ドラマ主題歌:燦燦(三浦大知)
ドラマの主題歌は、沖縄出身の歌手・三浦大知。「燦燦(さんさん)」と題された曲は、「あたたかな光が感じられる手紙のような一曲」に仕上がっているとのこと。