NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」第22週で描かれる、東大阪の町工場・コサカイ鋼業の再生エピソード。
劇中に登場する「金網のハンモック」「校舎の金網」は、東大阪に実在する企業・共和鋼業と近畿大学による産学連携の取り組みがモチーフになっていると考えられますので、その概要をまとめておきます。
廃業を覚悟する小堺 舞が「金網ハンモック」を提案
東大阪の町工場の共存共栄を目指して動き始めた舞(福原遥)は、ひし形金網を製造するコサカイ鋼業の経営危機を知り、自分に出来ることはないか模索することになります。
もはや廃業しか道はないと悲観的に語る二代目社長・小堺(三谷昌登)に対し、舞は金網を使った新しい自社商品の開発をしてみてはどうかと提案。ひし形金網を使ったベンチ、物干し、網棚(収納ラック)、ハンモックなどのアイディアのスケッチを提示します。
当初は難色を示す小堺でしたが、舞の熱意に押されアイディアのうちの一つ・金網のハンモックの開発を承諾。東大阪の町工場の力を借りて、創意工夫が込められた試作品が完成します。
舞は大学時代の先輩・渥美(松尾鯉太郎)の紹介を受け、近々校舎のリノベーションを予定している河内大学に対し、金網のハンモックを備品として導入してほしいと営業をかけることに。河内大学の新校舎は産官学連携をコンセプトとしており、担当者の反応もまずまずですが、導入に向けての決定打がありません。
なんとか交渉を成立させようと必死にコサカイ鋼業の技術力を売り込む舞に対し、河内大学側は「来年建て替えられる文芸学部の校舎、カラフルな金網で覆うってのはどうでしょう」と思わぬ案を提示し…。
東大阪の金網工場・共和鋼業の開発製品がモデルか
ひし形金網のハンモックベッド。
— 森永/共和鋼業 (@kyowakogyo) February 27, 2023
こんな生活いいですね😊
今販売に向け開発中です。#ハンモック #hammock #ハンモックベッド#ハンモックのある生活#ひし形金網#共和鋼業#kyowakogyo pic.twitter.com/HlJUzDUfiH
劇中に登場するコサカイ鋼業は架空の企業ですが、一連のエピソードは東大阪に実在する金網フェンス工場・共和鋼業の取り組みがモチーフになっていると考えられます。
金網、各種菱形金網、ネットフェンスの製造販売を手掛ける共和鋼業(昭和57年創業)。ドラマと同じく、高い技術を誇る昔ながらの東大阪の町工場です。
近年、共和鋼業はフェンスとしての用途にとどまらない、新しい金網の可能性を追求するチャレンジを見せています。同社は金網を使ったハンモックやカバン置きなど新たな独自製品を次々開発しているほか、近畿大学と産学連携の共同研究を行い、金網をアートに昇華するようなアイディア製品を開発。金網フェンスの需要が徐々に減っていく中で、金網の長所を生かした新しい活用法を見出そうと積極的な動きを見せています。
※共和鋼業の新開発製品は、同社公式サイトの「広がる使用実績」のページで紹介されています。ショップの店内空間を彩るスタイリッシュな「グラフィックフェンス」、金網を利用したクールなベンチ「AMUUMU NETBENCH」、ブランドと提携して開発されたおしゃれな「収納ラック」など、無機質なイメージを持つ従来の金網とは全く別の視点により、斬新な製品の開発が行われています。金網ハンモックに関してはまだ商品化されていないようです。
朝ドラの余韻もさめませんが。。
— 森永/共和鋼業 (@kyowakogyo) February 27, 2023
今日から東京ビッグサイトでJAPANSHOPです。
ひし形金網の無限の可能性に挑戦です。
今年は光とのコラボ!
IDMブースにぜひお立ち寄りください!#kyowakogyo #共和鋼業#金網 #ひし形金網#japanshop #idm #東大阪#東大阪市 #東京ビッグサイト pic.twitter.com/K91bzwxxce
NHK「探検ファクトリー」で特集 ゲストは福原遥
「痛くない!!」
— NHK大阪放送局 (@nhk_osaka_JOBK) February 25, 2023
金網ハンモックや金網枕、ペンケースやバッグ・・・
さらに、金網がアートになる!?
金網の可能性は無限大✨
ひし形金網の未来にワクワクしますね👍#福原遥 さんの「今日の学び」も⬇️https://t.co/W84ekBu21r#探検ファクトリー👍 pic.twitter.com/WB1gp8450F
こうした共和鋼業のチャレンジの様子は、2023年2月25日(土)に放送(※再放送。初回放送は2022年10月22日)されたNHKの社会科見学バラエティ「探検ファクトリー」で特集されています。※3月3日(金)午前11:05から再放送。NHKプラスでも見逃し配信中。
この日の「探検ファクトリー」のタイトルは「ヒロイン福原遥と朝ドラの街を探検!金網フェンス工場(初回放送のタイトル:産学連携で地場産業を未来に 金網フェンス工場)」。ゲストに福原遥を迎え、共和鋼業の金網ハンモック、近畿大学の校舎外壁や内装等のデザインに金網が採用されたエピソードなどが紹介されています。
番組内に登場した共和鋼業の金網ハンモックは、ドラマで舞と小堺たちが開発したものと瓜二つ。「舞いあがれ!」第22週の放送を前にこの「探検ファクトリー」が(再度)放送されたことからも、ドラマの一連のエピソードはこの共和鋼業の取り組みがモデルになっていると考えられます。
▼近畿大学文芸学部文化デザイン学科との産学連携によって生まれた、文字が浮かび上がるオシャレな金網。劇中に登場した河内大学は、東大阪にある近畿大学がモデルのようですね。
ひし形金網にパーツをはめることで、きれいに浮かび上がる文字。
— 近畿大学 (@kinkidaigakuPR) February 27, 2023
これは、文芸学部文化デザイン学科との産学連携で生まれました。
東大阪の技術、本当にすごいんで、西森さんにも大声で叫んでほしい…。
中小〜!企業〜!!#舞いあがれ #探検ファクトリー pic.twitter.com/j7a2F6vo9r