「おちょやん」岡安女将・岡田シズ キャラのモチーフ(モデル)は富田林・越井家の御寮さんか

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NHK連続テレビ小説「おちょやん」に登場する芝居茶屋「岡安」の女将・岡田シズについてまとめます。

岡田シズは基本的に架空の人物ですが、その人柄やキャラクター設定は浪花千栄子が女中奉公した富田林の商家・越井家の御寮さん(ごりょんさん)がモチーフになっているのではないかと予想します。

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目次

母のような存在に 岡田シズ

9歳で南河内の生家を追い出され、道頓堀の芝居茶屋・岡安で女中奉公をすることになった千代。ロクでもない大人たちに囲まれて育った千代でしたが、この岡安では人生を変えていく良き出会いに恵まれます。

岡田シズ(篠原涼子)は芝居茶屋・岡安の娘として生まれ、現在は岡安を取り仕切る女将(御寮さん)の立場にあります。シズはとにかく仕事に厳しく、女中として働き始めた勝ち気な千代のことを怒鳴り散らします。

芝居の街・道頓堀を愛する気持ちは誰にも負けないシズ。自分のお茶子修行時代と重なる千代のことをいつしか認めたシズは、本当の母親のように千代を見守る存在になっていきます。

シズは、千代が父の借金の呪縛から逃れられないことを知ると、千代の逃亡を手助けする粋な行動を見せることになります。千代が後に女優として自由な人生を歩み始めるキッカケを作ってくれる、生涯の大恩人になっていくのです。

富田林「越井家」の御寮さんがモデル?

千代のモデルである女優・浪花千栄子は9歳の時に生家を追い出され、道頓堀の仕出し屋・浪花料理に女中奉公に出ています。奉公先は母方の祖母の手引きで決められ、ダメ父には働き先は内緒にされました。

この仕出し屋時代は千栄子にとって暗黒期そのものであり、ドケチでパワハラ・罵倒地獄の主人のもと無給で働かされ続け、半奴隷のような状態で8年間を過ごしています。

千栄子は17歳の時に父に奉公先がバレて富田林に連れ戻されると、(搾取する気満々の)父の手引きにより富田林の中心部・寺内町(じないまち)にある豪商・越井家(材木商ほか)に住み込みで奉公に出されています。

人生始めて?のいい人・御寮さん 逃亡の手助け

それまでの人生で、周囲のロクでもない大人たちに屈辱を味あわされ続けてきた千栄子。

ところが越井家の御寮さんはとても物腰が柔らかく、女中の千栄子にもしっかりと優しく気遣いをしてくれる良心的な女性でした。悲惨な人生を歩んできた千栄子にとって、越井家の御寮さんは初めて出会うタイプの大人だったことでしょう。

御寮さんは千栄子に作法や礼儀などを教え、年季が明けたら良い嫁ぎ先を世話してやろうと考えていたようです。

しかし、千栄子が父から猛烈な搾取を受け続けていることを知ってしまった御寮さんは、5円の餞別(実質的な逃亡資金)を用意した上で、千栄子に対し暗に(言外に)父の呪縛から逃亡するように促しています。

御寮さんの「過去を断ち切って逃げろ」というメッセージを受け取った千栄子は、夜明け前に風呂敷ひとつを背負い、書き手紙を残して越井家から逃亡。京都へと逃げ延びて、新しい人生をスタートさせています。

芝居茶屋・岡島で働くのは大人になってから

「おちょやん」の千代は9歳で芝居茶屋・岡安に奉公に出ていますが、浪花千栄子が芝居茶屋・岡島で働いたのは京都での女優修行時代を経てフリーランスの女優になってからのこと。

千栄子は不安定な収入の足しにと、浪花料理の親戚筋だったという岡島で居候をしながら女中のアルバイト稼業をしています。※この岡島で二代目・渋谷天外と出会っています。

「おちょやん」の岡安女将・シズは、浪花千栄子が働いた浪花料理、越井家、岡島という3つの要素をミックスした「岡安の女将」として、キャラクターが創作されたものと考えられます。

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