「青天を衝け」渋沢栄一、渋沢家一族の家系図・相関図、兄弟・従兄弟関係、子孫まとめ

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NHK大河ドラマ「青天を衝け」に登場する血洗島村(武蔵国)の渋沢家の家系図、相関図などをまとめます。

渋沢栄一には多数の子、孫、曾孫、玄孫が存在しあまりに多岐にわたるため、ドラマスタート時の渋沢家を中心に家族、親戚関係をまとめます。

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目次

血洗村の渋沢一族

物語の主人公・渋沢栄一は天保11年(1840年)、武蔵国榛沢郡 血洗島村(ちあらいじまむら=現在の埼玉県深谷市血洗島)の農家・渋沢家(中の家=なかんち)に生まれています。

当時の血洗島村には分家により渋沢姓が17軒ほどあり、家の位置などによって「東の家(ひがしんち)」「中の家(なかんち)」「西の家(にしんち)」「前の家(まえんち)」「新屋敷」などと呼び分けされていました。また、隣村の下手計村(しもてばかむら)にも親族の「尾高家」があります。

渋沢家は領主である岡部藩・安部家の家計を賄うほど儲けており、農民ながら「渋沢」姓を名乗り、刀をさすことを許されていました。

一族のうち「東の家」は血洗島村内で一番裕福な名士の家。栄一の生まれた「中の家」は後継男子がおらず一時期家が傾きかけたものの、「東の家」から婿入りした市郎右衛門(栄一の父)が有能であり、養蚕業や藍玉の商売などで再興。栄一が物心つく頃には村内で二番目に裕福な家にまでなっています。渋沢一族は教育熱心な家風を代々受け継いでいたそうです。

「青天を衝け」に登場する渋沢一族の関係図、相関図(物語開始時)は以下の通りとなっています(画像クリックでより大きな画像を見られます)。

宗助、市郎右衛門、やへは「東の家」の兄弟

栄一の父・市郎右衛門(元助)は裕福だった渋沢一族「東の家」の生まれ。「東の家」の当主になっている渋沢宗助(三代目)は市郎右衛門の実兄、隣村の「尾高家」に嫁いだ尾高やへは市郎右衛門の実姉です(※やへの夫・尾高勝五郎は下手計村の名主)。また、ドラマに登場するかは不明ですが「新屋敷」当主の渋沢文左衛門(文平)も市郎右衛門の実兄です。

つまり、東の家、中の家、新屋敷、尾高家はそれぞれ「東の家で生まれた兄弟たち」が当主(あるいは嫁ぎ先)になっているわけです。

仲良しの従兄弟たち

各家の子どもたち(栄一、なか、てい、喜作、惇忠、長七郎、千代、平九郎)は「いとこ」の関係にあり、幼少期から影響を与えあっていきます。特に尾高家長男の惇忠(あつただ、じゅんちゅう。通称は新五郎)は栄一の勉学の師匠に、尾高家三女の千代は栄一の妻に、新屋敷長男の喜作(成一郎)は栄一の長年の相棒になっていきます。

※「尾高家」には他に長女・みち、次女・こう、四女・くにという女子がいたようですが、現在のところは三女の千代のみ登場が判明。

※「中の家」の市郎右衛門、ゑい夫妻も10人以上の子を授かったそうですが、栄一、お仲(なか)、お貞(てい)をのぞいて皆早世をしてしまったそうです。お貞は後に親戚の須永家から婿・市郎(才三郎)を迎え、「中の家」を継いでいます。

※「青天を衝け」に登場している伝蔵(萩原護)は、栄一の従弟(市郎右衛門の妹・きいの長男)の須永伝蔵がモデルか。伝蔵は7歳で父を失うと市郎右衛門に引き取られ、農業の手伝いをしながら栄一とともに育っています。前述したていの夫・須永市郎は、須永伝蔵の弟。
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渋沢栄一の妻、子孫たち

渋沢栄一の子孫たちは多岐にわたるため、このページではまとめきれません。そこで、栄一の子供、ならびに子孫のうち著名な人物などを挙げておきます。

栄一の最初の妻・千代は40代でコレラで亡くなっており、後妻として豪商・伊藤八兵衛の娘・兼子を迎えています。また、正妻以外の複数の女性(妾の大内くに など)との間に多くの庶子(婚外子。数十人とも!?)がいました。
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栄一は女性関係にずいぶんとだらしなかったそうで、正妻の千代と、妻ではない女性(妾)の大内くにが生活を共にしていたそうです。
※「青天を衝け」第30回に大内くに(仁村紗和)が登場。宴の女中をしていた大内くにと栄一が親密になる様子が描かれています。
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栄一と千代の子

▷(早世)市太郎…栄一と千代の初めての子(長男)だったが、当時は武蔵国各地で麻疹(はしか)が大流行しており、市太郎は生後6ヶ月で亡くなっている。同じく麻疹にかかって寝込んでいた千代は、市太郎の死を知ると亡骸を抱いて泣き崩れたという。後に生まれる篤二が一般的には「渋沢栄一の長男」と言われる。

▷栄一長女・歌子(うた)…法学者、男爵、枢密院議長となる穂積陳重に嫁ぐ。子に東京大学法学部長 、最高裁判所判事などを務めた長男・穂積重遠(栄一の孫)、朝鮮商工会議所会頭、参議院議員を務めた四男・穂積真六郎(=栄一の孫)ら。
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▷栄一次女・琴子(こと)…大蔵大臣、東京市長などを務めた子爵・阪谷芳郎に嫁ぐ。子に貴族院子爵議員、満州国総務庁次長などを務めた阪谷希一(=栄一の孫)ら。琴子の曾孫・久美子(=栄一の玄孫)は元首相・橋本龍太郎の妻。久美子の子に衆議院議員の橋本岳(=栄一の来孫)がいる。

▷栄一長男・篤二…澁澤倉庫会長などを務めた。篤二の長男は民俗学者で第16代日本銀行総裁、大蔵大臣などを務めた渋沢敬三(=栄一の孫)。敬三は栄一の嫡孫、後継者となり子爵位を継いでいる。次男の渋沢信雄(=栄一の孫)は澁澤倉庫監査役、三男の渋沢智雄(=栄一の孫)は澁澤倉庫常務などを務めた。

※敬三の長男(栄一のひ孫)の渋沢雅英さんが最終回の「青天を衝け紀行」に登場。父の敬三が語ったという栄一の生前の様子を語っています。
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栄一と兼子(後妻)との子

▷栄一次男・武之助…石川島飛行機製作所 第2代社長を務めた。妻は資生堂創業者の四女・美枝。

▷栄一三男・正雄…石川島飛行機製作所 初代社長、日本製鐵副社長などを務めた。

▷栄一三女・愛子…第一銀行頭取、龍門社理事長などを務めた実業家・明石照男に嫁ぐ。

▷栄一四男・秀雄…田園都市株式会社(現・東急)の取締役として東京・田園調布を開発。東京宝塚劇場会長、東宝取締役会長などを務めた。随筆、評論活動でも知られ、伝記「父 渋沢栄一」を著した。長男の渋沢一雄(=栄一の孫)はアコーディオン奏者、音楽家。三女の渋沢華子(=栄一の孫)は小説家。

主な庶子(婚外子)、養子

▷栄一養子・平九郎…栄一の従弟(尾高家)。栄一が徳川昭武の随行員として洋行する際、不測の事態に備えて「中の家」の見立て養子とした。しかし、栄一帰国前に飯能戦争で新政府軍に敗れて自決してしまう。

▷栄一庶子・文子…母は大内くに。尾高惇忠の子・尾高次郎に嫁ぐ。長男・尾高豊作(=栄一の孫)は埼玉銀行頭取、日本技術教育協会会長。次男・尾高朝雄(=栄一の孫)は法哲学者、三男・尾高邦雄(=栄一の孫)は社会学者、四男・尾高尚忠(=栄一の孫)は指揮者、作曲家として知られる。尚忠の子・尾高惇忠(=栄一の曾孫)は作曲家、尾高忠明(=栄一の曾孫)は指揮者。

▷栄一庶子・照子…母は大内くに。富士製紙社長、武州銀行頭取を務めた大川平三郎に嫁ぐ。孫に「競馬の神様」と呼ばれた競馬評論家の大川慶次郎(=栄一の曾孫)がいる。

▷栄一庶子・星野辰雄…東京印刷社長・星野錫の養子になり、立教大学教授も務めた。

▷栄一庶子・長谷川重三郎…第一銀行の頭取を務めた。

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