「らんまん」植物学教室講師・大窪昭三郎 俳優(芸人)の今野浩喜が演じる

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NHK連続テレビ小説「らんまん」に登場する植物学教室の講師・大窪昭三郎の人物像、モデルになっている可能性がある人物についてまとめます。

大窪昭三郎を演じている芸人の今野浩喜は、近年俳優として活躍を見せています。

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目次

講師・大窪昭三郎

万太郎(神木隆之介)が出入りすることになる「青長屋」こと東京大学理学部の植物学教室には、田邊彰久教授(要潤)を筆頭に助教授の徳永政市(田中哲司)、講師の大窪昭三郎(今野浩喜)が所属しており、自らの研究の傍ら学生たちの指導にもあたっています。

田邊教授に気に入られて植物学教室への出入りを許された万太郎ですが、徳永助教授や大窪講師らは学歴がない在野の研究者である万太郎に対し、露骨に反感を示していきます。

徳永や大窪にとって、何かと忙しい田邊教授の時間を削ってまで話の相手をしてもらうことは難儀なこと。田邊教授が普段見せないような表情で万太郎に接する姿を見て、大窪らは万太郎に複雑な感情を抱いていきそうです。

そんな大窪ですが、万太郎の描く精細な植物画に衝撃を受けるなど、次第に万太郎との距離も縮めていきそうです。万太郎は植物学会の機関誌として「植物学雑誌」を立ち上げることになると、学会の事務局に所属する大窪に巻頭書きを依頼。大窪は満更でもない様子でこれを引き受けることになります。

やがて大窪は、万太郎が発見した植物(ヤマトグサ)の研究を一緒に手伝いたいと万太郎に頭を下げます。大窪は万太郎と共同でヤマトグサが新種であることを特定。これまでどこか植物学に対し斜に構えていた大窪は、これを境に真摯な研究者として歩み始めます。

しかし、田邊教授が失脚しドイツ帰りの徳永教授が教室を取り仕切るようになると、細田の助教授就任のあおりを受けて大窪は教室内で居場所を失ってしまい…。

▼クセモノ揃いの植物学教室。当初は万太郎を歓迎する田邊教授ですが…?

モデルは植物学者の大久保三郎か

牧野富太郎(万太郎のモデル人物)が出入りを許された当時の東京大学・植物学教室には、矢田部良吉(教授)、松村任三(助教授)、大久保三郎(助教授)らが所属していました。名前から考えても、「らんまん」に登場する大窪昭三郎はこの大久保三郎がモデルになっていると考えてよいでしょう。

元幕臣で後に子爵、東京府知事になった政治家・大久保一翁を父に持つ大久保三郎。アメリカのミシガン大学に留学して植物学を学んだ大久保三郎は、帰国後に東京大学の御用掛となり、同大学の附属施設となった小石川植物園の植物取調を務めています。

1883年(明治16年)、大久保三郎は助教授に昇進すると、植物学教室の矢田部良吉教授をサポート。矢田部教授が推し進めた教室の標本施設拡充などに貢献しています。

翌1884年(明治17年)には植物学を志して上京してきた牧野富太郎が植物学教室に出入りするようになり、同教室に勤務していた大久保三郎と懇意になっています。

非公式に植物学教室に通うようになった富太郎ですが、学生たちだけではなく教授陣とも親交を深め、大久保三郎、松村任三とともに矢田部教授の自宅に招かれてご馳走にあずかったこともあったとか。

1889年(明治22年)には牧野富太郎・大久保三郎の連名により、「植物学雑誌」誌上で日本で初めて新種ヤマトグサに学名を付けて発表。また、ヒメウラボシ科のシダ「オオクボシダ」が大久保三郎にちなんで命名されるなど、明治時代の植物学者として名を残しています。

しかし1895年(明治28年)、ドイツで植物生理学を学んだ三好学が帰国すると、大久保は大学を非職となってしまいます。その後は高等師範学校の教授となりますが、以前のように植物の論文を書くこともなかったそうです。

芸人と俳優でマルチな活躍 今野浩喜

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大窪昭三郎を演じているのは、埼玉県新座市出身の44歳の芸人、俳優・今野浩喜(こんの・ひろき)です。

プロダクション人力舎に所属し、お笑いコンビ「キングオブコメディ」のボケ担当芸人として活躍を見せていた今野浩喜。「キングオブコメディ」はNHKのネタ見せ番組「爆笑オンエアバトル」で人気を博し、2010年にはTBSテレビ主催のコント大会「キングオブコント」で優勝するなど、売れっ子のコンビとして成功を見せていました。

しかし、相方の高橋健一の不祥事によりコンビが解散となってしまうと(2015年)、その後は落語や大喜利などのライブに出演するピン芸人として活動。その一方で、コンビ時代から評価が高かった俳優業での仕事が増えていきます。※コンビ解散前の2012年には主演映画「くそガキの告白」でゆうばり国際ファンタスティック映画祭・ベストアクター賞などを受賞。

2015年にスタートしたTBS系ドラマ「下町ロケット」シリーズでは、堅実な経理部係長・迫田滋役でレギュラー出演。ほかにもNHK大河ドラマ「真田丸」(2016年)の百姓・与八役、カンテレドラマ「僕たちがやりました」のパイセン(小坂秀郎) 役、TBS系ドラマ「ブラックペアン」(2018年)の外科医・関川文則役、BSジャパンのドラマ「極道めし」の囚人・小津弘役、フジテレビ系ドラマ「ストロベリーナイト・サーガ」(2019年)の関西弁の警察官・井岡博満役など、人気ドラマに次々とレギュラー出演。

朴訥な中年男性役や危うい弱者男性役などを器用に演じわけ、多数の映像作品にもゲスト出演を繰り返し、今や芸人としてよりも俳優としての認知度が高まっています。

朝ドラ「まんぷく」「エール」に出演

NHK連続テレビ小説(朝ドラ)は、2019年の「まんぷく」(NHK大阪)、2020年の「エール」(NHK東京)に続く出演となります。

「まんぷく」で演じたのは、主人公夫婦が営む「まんぷく食品」の工場で働く従業員・坂部勝役。坂部勝は「まんぷく食品」を入社後すぐに辞めてしまうと、ライバル会社に転職。その怪しげな行動がスパイ行為にあたるのではと疑われた人物でした。

続く「エール」では、東京オリンピックの式典運営協議会のメンバー・酒井役を演じています。酒井は東京オリンピックのオープニング曲の作曲を主人公の裕一に依頼して来た政府の役人。関西出身で、裕一が作曲したタイガースの「六甲おろし」が大好きだという酒井は、戦時歌謡を作った過去を持つ裕一の起用に難色を示す上司に「長崎の鐘」を聞くように促し、見事説得を成功させています。

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