NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」に登場する荒物屋「あかにし」の奥さん・赤螺清子(あかにし・きよこ)の人物像などをまとめます。
若き日には岡山の商店街で橘家と交流があった清子。夫を失って生まれ故郷の京都に戻っていましたが、まさかご近所さんに橘家の血縁者がいるとは知る由もありません。
若き日の赤螺清子を演じているのは、NHK大阪(BK)朝ドラ常連女優の宮嶋麻衣(みやじま・まい)です。また、歳を重ねた清子役を松原智恵子(まつばら・ちえこ)が演じます。
荒物屋「ケチ兵衛」の妻・清子 京都で偶然にご近所さんに
御菓子司「たちばな」と同じ岡山の商店街にある荒物屋「あかにし」。ヒロイン一家とも仲が良い赤螺家が営んでいる昔ながらの個人商店です。
主人の赤螺吉兵衛(堀部圭亮)はとにかくケチで有名で、周囲からは「ケチ兵衛」のあだ名で呼ばれています。
とはいえ、妻の清子(宮嶋麻衣)は誰よりも吉兵衛の良いところを理解しており、何だかんだ夫婦円満。優しく控えめな清子が一家を支えています。
また、まだ幼いながらも周囲が驚くしっかり者である息子・吉右衛門(中川聖一朗→石橋大志)のことも、清子が愛情深く見守っています。
やがて岡山空襲で店を失い、一度は橘家と縁が切れてしまう赤螺家ですが、後に京都で安子の娘・るいと赤螺家が偶然ご近所さんに。数奇な縁に気がつくことなく、るいは清子(松原智恵子)のことを頼りにして…。
【追記】清子は長らく大月一家が安子の子孫だとは知らずに交流をしていましたが、「ある人物」の登場により不思議な縁を知ることになります。ドラマの終盤で大月家、橘家、赤螺家の断絶したファミリーヒストリーがつながっていく様子は必見です。
▼なんだか微笑ましい、戦前の赤螺一家。
/#朝ドラ「#カムカムエヴリバディ」☀️#放送開始まであと9日
\商店街の荒物屋「あかにし」一家のカウントダウンです!
吉右衛門ちゃん、かわいすぎます😊#堀部圭亮 #宮嶋麻衣 #中川聖一朗 #カムカム pic.twitter.com/pDBPbcO2vq— 朝ドラ「カムカムエヴリバディ」11/1~ (@asadora_bk_nhk) October 23, 2021
大阪朝ドラ常連女優・宮嶋麻衣 二役で初美役も
若き日の赤螺清子役を演じている女優の宮嶋麻衣(みやじま・まい)は、岐阜県恵那市出身の35歳(※ドラマ放送当時)。2006年頃からテレビドラマ、映画、舞台など多方面に活躍し、中堅女優として存在感を見せ続けています。
特にNHK大阪放送局(BK)製作の朝ドラには何度となく出演をしており、朝ドラファンの間ではおなじみの女優さんです。以下、宮嶋麻衣が出演した朝ドラ作品と演じた役柄を簡単にまとめます。
追記:第62回放送では、京都・あかね通り商店街の「あかにし」に蕎麦を配達に来る「そば処うちいり」の従業員・初美役で宮嶋麻衣が再登場。吉右衛門(堀部圭亮)が明らかに初美を意識している様子が描かれています。
・「カムカムエヴリバディ」そば処うちいり従業員・初美 吉右衛門と結婚か 宮嶋麻衣が二役で演じる
「ちりとてちん」(2007年〜)…ヒロインの親友・野口順子役
ヒロイン・喜代美の親友・野口順子役で出演。魚屋食堂の一人娘で、落語家を目指すヒロインの才覚を早くから見抜くなど良き理解者としてレギュラー出演。優柔不断なヒロインを叱咤激励する順子役が人気となり、宮嶋麻衣はドラマ終了後に多くのイベントや関連番組に出演をした。
「カーネーション」(2011年〜)…芸妓・駒子役
高級料亭「吉田屋」に出入りする芸妓・駒子役で出演。ヒロイン・糸子に洋服製作の依頼をし、出来上がったワンピースに大喜びの表情を見せている。
「純と愛」(2012年)…新婦・宮崎ゆり役
元カレのストーカー行為に悩む新婦・宮崎ゆり役。ホテルのブライダル部門の担当者だったヒロインの純に相談を持ちかける。
「ごちそうさん」(2013年〜)…親友・野川民子役
ヒロイン・め以子の女学校時代からの親友「たみちゃん」役。おとなしく控えめな女子で、将来は教師になることを夢見ていた。め以子の結婚相手となる悠太郎に恋をするが、悠太郎に意中の人がいることを知り、失恋をしている。
「マッサン」(2015年)…悟の妻・亀山和歌子役
マッサンの甥っ子で後継者となる亀山(岡崎)悟の妻・和歌子役。最終週で登場。悟との間に一男一女をもうけている。
「あさが来た」(2016年)…成澤泉の妻・カナエ役
ヒロイン・あさとともに日の出女子大学校の設立を成し遂げる教育者・成澤泉の妻・カナエ役で単発出演。夢のために金を使い果たす夫に苦労する妻。
「わろてんか」(2017年)…芸人佐助の妻・富役
曲芸の芸人佐助の妻・富役。夫が借金を重ねて首が回らなくなり、ついには太夫元の下で働く風太に土下座をして借金返済の猶予を懇願。お金に苦しむ富の姿を見たヒロイン・てんは、芸人のための画期的な「雇用形態」を考え出すことに。
歳を重ねた清子は松原智恵子が演じる
物語後半の「京都編(ひなた編)」では、京都に移り住んだ安子の娘・るい(深津絵里)のご近所さんとして赤螺家が登場します。
赤螺一家は岡山空襲で大黒柱だった吉兵衛(堀部圭亮)を失い、妻の清子は息子の吉右衛門を連れて実家がある京都に戻っていました。京都に移住したるいは荒物屋の女将・清子を頼りにしますが、その不思議な縁にお互い気がついていません。
年齢を重ねた清子を演じるのは、岐阜県生まれ、愛知県名古屋市育ちの77歳の女優・松原智恵子(まつばら・ちえこ)です。
1960年代、吉永小百合・和泉雅子と合わせて「日活三人娘」と呼ばれた松原智恵子。都会的で清廉なスターとして日活全盛期を支え、当時のトップ女優として大きな人気を誇りました。
1967年にはドラマ「ある日わたしは」の主演を務めたほか、「時間ですよ」、「たんぽぽ」シリーズ、「元禄太平記」、「おんな太閤記」、「春日局」、「龍馬伝」など多数の名作ドラマに出演。
2016年には出演映画「ゆずの葉ゆれて」のバアちゃん役で演技が高い評価を受け、第1回ソチ国際映画祭で主演女優賞を受賞するなど、現在も高い演技力と凛とした演技で人々を魅了し続けています。
NHK連続テレビ小説は1997年の「あぐり」の川村美佐役、1999年の「すずらん」のきよ子役に続く出演となります。