NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第22週に登場するハリウッド映画「サムライ・ベースボール」についてまとめます。
いかにも実在しそうな「サムライ・ベースボール」ですが、もちろんドラマ内の架空の作品です。アメリカのベースボールと幕末の侍たちが出会うという奇想天外な物語ですが、実在のあの映画作品がモチーフになっているのでは?とも思えますので、まとめておきます。
条映も協力「サムライ・ベースボール」
第22週では、条映がハリウッドの映画製作チームに協力する姿が描かれていきます。
ハリウッドチームが製作しようとしているのは、日本の侍とアメリカの野球をテーマにした「サムライ・ベースボール」というSF時代劇の作品です。作品のあらすじは以下の通り。
あらすじ:
現代のアメリカ人である主人公(マット・ロリンズ)が、幕末日本の弱小藩に突然タイムスリップする物語。困惑する主人公が何とか藩の侍たちとコミュニケーションをとろうと野球を教え始めると、藩政に悩んでいた藩主(桃山剣之介)が野球を通じて侍たちを統率しようと思いつきます。主人公も藩主を通して武士道の何たるかを学んでいきますが、やがて尊皇攘夷の嵐が吹き荒れて激しい合戦が巻き起こり…。
日本人の出演者(藩士や浪人役など)も多数予定されているため、日本人向けの出演者オーディションが開催され、ひなたはその準備のために大忙しの日々を送ることになります。
主人公をハリウッドスター、マット・ロリンズ(マイケル・キダ)が演じるほか、日本からは藩主役に桃山剣之介(尾上菊之助)、藩主が信頼する寡黙や家老役に伴虚無蔵(松重豊)、主人公を発見する女役に美咲すみれ(安達祐実)らが出演。主な撮影地はニュージーランドやアメリカとなりそうですが、いくつかのシーンを条映で撮影することも決まり、時代劇の衰退に悩んでいた条映の人たちを喜ばせます。
「ラストサムライ」「ミスターベースボール」…ハリウッドの侍、野球映画
「サムライ・ベースボール」は劇中の架空の作品ですが、以下の作品がモチーフになっている可能性があります。
アメリカ・ハリウッドによる侍をテーマにした映画といえば、2003年公開の「ラストサムライ」(トム・クルーズ主演。渡辺謙、真田広之、小雪らが出演)が有名です。
「サムライ・ベースボール」は2003年12月公開予定であり、2003年12月に日米で公開された「ラストサムライ」がモチーフになっている可能性があります。「ラストサムライ」は、明治維新後の日本のサムライたちにアメリカ人大尉が接触する物語。アメリカ人が幕末前後の日本と遭遇するという意味では、コンセプトが「サムライ・ベースボール」と似ています。
また、1992年公開のアメリカの野球映画「ミスター・ベースボール」(トム・セレック主演。高倉健ら多数日本人が出演)もモチーフのひとつかも知れません。「ミスター・ベースボール」は、スキャンダルでメジャーリーグをクビになった強打者ジャックがNPBの球団・中日ドラゴンズに入団する物語。異国の文化に戸惑い成績も低迷するジャックが、内山監督(高倉健)らと対立しながら優勝の立役者になっていくストーリーであり、こちらも野球を通した異文化交流という意味で「サムライ・ベースボール」と少し似ています。
渡辺謙にしろ高倉健にしろ、どこか伴虚無蔵やモモケンに通じる無骨さがあります。
五十嵐との再会、アニーとの交流、雉真の足袋…話題も盛りだくさん
ひなたや榊原は、「サムライ・ベースボール」の製作協力のために奔走していくことになります。
そうした中で、ひなたはかつての恋人・五十嵐文四郎(本郷奏多)と再会。映画のキャスティングディレクター・アニーに恋の相談を持ちかけるなど、ひなたは公私ともに激動の日々を送ることになります。文四郎はメインキャストの出演オファーを拒み続ける元師匠・伴虚無蔵に対し熱い言葉を投げかけるとのことで、こちらも楽しみです。
また、ひなたが大叔父・勇から受け取ったお土産「雉真の足袋」がハリウッド関係者のお気に入りになる可能性が出てきており、「サムライ・ベースボール」をキッカケに、再び物語が動いていきそうです。