NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第22週で、細々と作り続けてきた「雉真の足袋(きじまのたび)」が重要なアイテムになる可能性が浮上しています。
千吉と勇の約束「足袋は作り続けてくれ」
雉真繊維の始まりの商品である「雉真の足袋(キジマのタビ)」。
第39回放送(初回放送:2021年12月23日)では、余命幾ばくもない千吉(段田安則)と息子の勇(村上虹郎)との間で以下のような約束が交わされています。※昭和37年(1962年)頃。
千吉「ひとつ、頼みがあるんじゃ。これからますます暮らしぶりが変わって需要が少のうなっても、足袋は作り続けてくれ」
勇「もちろんじゃ。足袋は雉真の1番バッターじゃからのう。いずれまた、打順が回ってくることもあらあ」
千吉「ありがとう。これで会社のことは何も思い残すことはねえ」
桃太郎のお土産「雉真の足袋」
それから32年が過ぎた平成6年(1994年)。
大月一家が初めて雉真家に里帰りをした後に、ひなた(川栄李奈)は一足遅く帰宅した桃太郎(青木柚)から雉真家のお土産を受け取っています(第99回放送)。
ひなたがお土産として受け取ったのは「雉真の足袋」のセット。ひなたが映画村で働いていると知った勇(目黒祐樹)が桃太郎に持たせたようです。使いどころがイマイチわからないお土産を見たひなたは、「なんで私に足袋?」と笑いながらツッコミをいれています。
「雉真の足袋」は現在では主力製品ではないそうですが、勇は先代・千吉との約束を守り、足袋の製造をしっかりと続けていたのです。
第22週 雉真の足袋がハリウッド関係者の手に…?
第22週・第105回(初回放送:2022年3月30日)の放送では、「サムライ・ベースボール」の巨漢監督ニックが「足袋がかなりきつい」と言っておどける様子が描かれています。
その翌日の第106回の内容予告文を読むと、「雉真の足袋」がハリウッドチームの目に留まったのではないかと読み取れる内容が記されています。第106回の内容予告文は以下の通り。
いよいよハリウッド映画「サムライ・ベースボール」の製作がスタート。桃山剣之介(尾上菊之助)の出演や、いくつかのシーンを条映で撮影することなどが決まり、条映もひなた(川栄李奈)も沸き立ちます。そんなある日、ひなたが帰宅すると、居間に大叔父の勇(目黒祐樹)の姿が。その日上司の榊原(平埜生成)から聞いた嬉しいニュースを伝えると、勇の思わぬリアクションにるい(深津絵里)もひなたも驚いて…
NHK番組表より引用
ひなたが大月家に帰宅すると、そこには勇の姿がありました。
「ひなたが榊原から聞いた嬉しいニュースを勇に伝える」と書かれていますので、映画村と勇(雉真繊維)が関係する何らかの良い出来事があったのではないかと推測されます。
追記:雉真の足袋が、ハリウッド映画「サムライ・ベースボール」の衣裳に採用されることが決定。それをひなたから聞いた勇は、足袋を作り続けてきて良かったと号泣しています。
※第73回では、ひなたが「ミス条映コンテスト」に出場するために一子から茶道の特訓を受ける様子が描かれています。その日の夜、ひなたは自室のベッドで足をもみながら「いてててて…。足袋って疲れるんやなあ」と呟いており、これも何らかの伏線になる可能性が…?
「いずれまた、打順が回ってくることもあらあ」と言って父との約束を守り続けた勇。そして、いつか外国相手に雉真の商品を売りたいという夢を持ちながら戦場に散った稔(松村北斗)。
まだまだ先行きは不明ですが、物語最終局面に向けて雉真家のサイドストーリーも描かれていきそうです。また、ひなたに足袋を届けた桃太郎が雉真繊維の後継者に…なんて展開も現実味を帯びてきましたね。