NHK連続テレビ小説「らんまん」第8週から登場するアメリカ人ダンス講師、クララ・ローレンス。寿恵子はクララの優雅さに憧れ、ダンスのレッスンを始めることになります。
クララ・ローレンスを演じているのは、朝ドラ「マッサン」「べっぴんさん」や映画「テルマエ・ロマエ」などに出演した経験を持ち、モデルや俳優、歌手などとして幅広い活動を見せているアナンダ・ジェイコブズ(Ananda Jacobs)さんです。
クララの優雅さに憧れ ダンスを習い始める寿恵子
お菓子を届けたことをキッカケに、元薩摩藩士の実業家・高藤雅修(伊礼彼方)から見初められた寿恵子(浜辺美波)は、高藤から舞踏練習会に参加してほしいと頼まれます。
一度はこの申し出に断りを入れる寿恵子でしたが、そこに現れたクララ・ローレンス(アナンダ・ジェイコブズ)というアメリカ人女性の優雅さにすっかり魅入られてしまい、舞踏練習会への参加を希望することになります。
クララは宣教師だった夫を亡くし、夫の志をついで来日。西洋の文化を日本に伝える活動を行っています。
寿恵子は、音楽とダンスの先生になったクララのもとで西洋風のダンスや作法、西洋社会の考え方などを学び、上流階級が出入りする社交場にも顔を出すようになっていきます。
クララが寿恵子の人生を変える?
やがて本格的に高藤から求婚され、期限までの返答を迫られる寿恵子ですが、その心のなかには常に「カエル様」こと万太郎(神木隆之介)の存在がありました。
明治当時としては先進的な考えを持つ寿恵子とはいえ、母・まつ(牧瀬里穂)や叔母・みえ(宮澤エマ)ら「女の幸せ」を説く旧世代からの影響は少なからず受けています。クララはそんな寿恵子の葛藤を見抜いたのか、寿恵子の人生を大きく変える言葉を投げかけて…。
※明治時代、欧化政策の一環、外国人との社交場として建設された鹿鳴館。しかし、そんな理想とは名ばかりで当時の日本人には西洋のマナー知識など皆無であり、西洋風のダンスを踊ることも出来ませんでした。着慣れない洋服やドレスを着て右往左往する日本人の姿は、鹿鳴館に出入りしていた西洋人たちの嘲笑の対象になったとも伝わります。
あまりに踊り手が居なかったため、鹿鳴館にはダンスの特訓を受けたプロの芸妓や高等女学校の生徒なども動員されたそう。「らんまん」で描かれる「田邊教授が鹿鳴館の踊り手を探している」というくだりは、こうした鹿鳴館時代の状況をモチーフとして描かれています。
付け焼き刃でスタートした鹿鳴館でしたが、駒場農学校で獣医学を教えたプロイセン(現在のポーランド)出身の獣医師・ヨハネス・ルードヴィヒ・ヤンソン(男性)がダンス講師を担当したことで、少しずつ舞踏会の体裁が整っていったようですね。
※Chat GPTに質問をしたところ、当時の鹿鳴館には女性ダンス講師も居たという返答が返ってきました。Chat GPTはウソを言うことも多いので真偽のほどは保留としますが、いずれにしても鹿鳴館で日本人にダンスを教えた西洋人講師たちをモチーフに、クララ・ローレンスというキャラクターが創作されていそうです。
演じるのはアメリカ出身のアナンダ ・ジェイコブズ「マッサン」「べっぴんさん」
クララ・ローレンスを演じているのは、アメリカ・ロサンゼルス生まれ、ワシントン育ちのアナンダ ・ジェイコブズさん。
アメリカの名門・南カリフォルニア大学(USC)で音楽と心理学を専攻し卒業した後、2006年からは東京に拠点を移してさまざまな活動を開始。現在はモデル、女優、歌手、ナレーター、作曲家、ミュージシャンなど幅広いジャンルで多才さを発揮しています。
俳優業としては、2012年に劇団・大人計画の舞台「ウェルカム・ニッポン」で主要人物であるエイドリアン役を演じると、同年の映画「テルマエ・ロマエ」では阿部寛が演じる主人公・ルシウスの妻・リヴィア役で出演。
また、地上波テレビドラマもNHK大河ドラマ「八重の桜」や民放ドラマ「医龍4 Team Medical Dragon」「ドクターX・外科医・大門未知子」などに出演した経験を持ちます。
NHK朝ドラへの出演は「らんまん」が3度目となるようです。
2014年の「マッサン」では、ヒロイン・エリーの妹で、留学中のマッサンとエリーを引き合わせるきっかけを作ったヘレン役で出演しています(第2話)。
また、2016年の「べっぴんさん」では、ヒロインの近所に住む妊娠中の外国人・クリスティーナ夫人役で出演(第2週〜)。ヒロインが子供用品店を創業するキッカケのひとつになるエピソードに絡んでいます。
ほかにも大塚「Soy Joy」、KIRIN「本搾り チューハイ」、ソニー「Rolly」といった大手企業のCMや、Rip Slyme (Beat Goes On)、木村カエラ(Ring-A-Ding-Dong)、L’arc~en~Ciel(Drink It Down)、Kinki Kids(Brand New Song)ら大物アーティストのMVにも出演。特技の歌やテナーサックス、クラリネットを活かした音楽活動も盛んに展開しており、マルチな才能を見せています。