NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」第14週より。
小学生のひなたが憧れるモモケンのサイン会の入場料「1,500円」が現在の貨幣価値、物価感覚だといくらくらいに相当するのか、まとめてみます。
昭和50年(1975年)、サイン会入場料の1,500円を貯める
父・錠一郎(オダギリジョー)の影響で時代劇、時にモモケンこと2代目桃山剣之介(尾上菊之助)の大ファンに成長している小学4年生の大月ひなた(新津ちせ)。
昭和50年(1975年)11月、近所にできた「条映太秦映画村」で来春にモモケンのサイン会が開催されることを知ったひなたは、サイン会の入場料1,500円を春までに貯めることを決意します。
ひなたは空き瓶を拾って近所の森岡酒店に買い取ってもらう「空き瓶貯金」を開始し、目標金額1,500円到達を目指して奮闘することになります。
※追記:第66回放送で「回転焼 大月」の回転焼きが一個60円で売られていることも判明。
当時の物価感覚は?令和現在の3,000円強か
【計算の結果】→ ひなたが目標とした入場料1,500円=令和現在の2,800円〜3,700円相当か
今から約47年前、昭和50年(1975年)当時の入場料「1,500円」というのは、現在でいうとどれくらいの物価感覚なのでしょうか。
内閣府によれば、平成27年(2015年)を100とした消費者物価指数は、令和2年(2020年)が101.8、昭和50年(1975年)が54.0。令和現在の物価指数は昭和50年の1.89倍。単純計算とはなりますが、物価はおおよそ2倍弱くらいに値上がりしていることになります。
「物価の文化史事典」(展望社)によれば、国家公務員大卒・Ⅰ種の初任給は昭和50年が80,500円、現在とほとんど物価指数が変わらない平成18年(2006年)が179,200円。同様に、小学校教員の初任給(東京)は昭和50年が81,104円、平成16年(2004年)が198,000円。ともに2倍強(2.23倍〜2.44倍)に値上がりしており、前述の「1.89倍」という数値とおおよそ合致します。
これらの物価、金銭感覚から言えば、ひなたが目標としたサイン会の入場料「1,500円」は、令和現在の2,800円〜3,700円といったところでしょうか。(追記:大月の回転焼1個60円は、現在の価値で110円〜140円くらい?)
参考までに、昭和50年当時の市中における様々な商品、サービスの値段をまとめておきます。市中の物の値段を細かく見ると、現在は当時の2倍〜3倍くらいに物価が上がっていますね。
★昭和50年当時の「物の値段」(「物価の文化史事典」などから抜粋)
・木村屋(銀座)のあんぱん…70円(2006年は150円)
・銭湯入浴料(東京・大人)…100円(現在は480円)
・うどんそば…220円前後(2006年は510円)
・新宿中村屋のカリー…600円(2006年は1,300円)
・映画観覧料…982円(2016年は1,800円)
・山手線初乗り運賃…30円(現在は140円)
・東京〜大阪間運賃(国鉄、JR)…2,810円(現在は8,910円)
・男の理髪料(東京・大人)…1,400円(2006年は3,706円)
・男性革靴(東京)…5,960円(2006年は12,620円)
ひなたは1本10円(現在の価値で20円強)の空き瓶をコツコツと集め(これにお年玉も加えて)、映画観覧1回分(982円)以上、大人が床屋に1回行ける額(1,400円)を頑張って集めたことになります。小学4年生としては立派ですね。
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※本ページの情報は2024年11月時点のものです。最新の配信状況はU-NEXTサイトにてご確認ください。