NHK連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」大阪編(るい編)に登場する東京の芸能事務所社長・笹川光臣についてまとめます。
笹川光臣を演じているのは、「カーネーション」「マッサン」など多数の朝ドラ作品に出演したベテラン俳優・佐川満男です。「ささがわ・みつおみ」と「さがわ・みつお」は名前が類似していますね。
劇中では若き日の佐川ミツオが歌う「ゴンドラの唄」が劇中音楽として登場しており、往年のファンにはたまらないものとなっています。
芸能事務所社長・笹川光臣
るい(深津絵里)が働く「竹村クリーニング店」の得意先となる、ジャズ喫茶「Night and Day」。るいはこのジャズ喫茶を通してトミー(早乙女太一)らミュージシャンと交流し、ジャズという音楽の世界に触れていきます。
「Night and Day」に集まる音楽関係者に大きな影響を与えそうなのが、東京の芸能事務所「笹川プロダクション(ササプロ)」の社長・笹川光臣(佐川満男)です。
笹川社長は娘の奈々(佐々木希)を連れて「Night and Day」を訪れると、関西で有望なミュージシャンを選ぶコンテスト「関西ジャズトランペッター ニューセッション」を開催。
笹川社長は錠一郎(オダギリジョー)の腕前に惚れ込み、錠一郎を東京の自邸に住まわせてレコードデビューに期待をかけます。しかし、錠一郎が原因不明のスランプに陥ると笹川社長は苛立ちを隠せなくなり、錠一郎にきつく当たり…。
▼1月11日の放送では、若き日の佐川ミツオが歌う「ゴンドラの唄」が登場。劇中で佐川ミツオのレコードについて触れられることはありませんでしたが、レコードジャケットのアーティスト名は「佐川ミツオ」と表記されていました。
ベテラン俳優・佐川満男
峰岸社長を演じるのは、兵庫県神戸市出身の82歳の俳優、歌手・佐川満男(さがわ・みつお)です。※年齢はドラマ放送当時。
地元・関西で内田裕也とのツインボーカルによるバンド「クレイジー・バブルス」が人気となり、上京後は「佐川ミツオ」の名で歌手としてデビューした佐川満男。
佐川自身も若き日にロカビリーバンドのボーカルとして神戸、大阪のジャズ喫茶のオーディションに合格をしてミュージシャンの道を切り開いており、今回の笹川光臣役に思うところがありそうです。「ささがわ・みつおみ」と「さがわ・みつお」で名前も似ており、佐川満男への当て書きで作られたキャラクターかも知れませんね。
その後、ソロ歌手としてデビュー曲「二人の並木径」やリバイバル曲「ゴンドラの唄」をヒットさせると、1968年には「今は幸せかい」を大ヒットさせ、NHK紅白歌合戦に4度出場。歌手として大きな成功を収めています。
【関西芸能裏図鑑!】
— 石井亮次と福島暢啓のフダンギダンギ。(MBSラジオ) (@next_new_nobu) February 27, 2019
今日は、関西のテレビドラマや演劇に数多くの俳優を送り出してきた老舗プロダクション、ライターズカンパニーから黒済洋子さん、そして!佐川満男さんにお越しいただきました〜✨#次新 #MBSラジオ#AM1179 #FM906#福島暢啓#radiko#ライターズカンパニー pic.twitter.com/XN3VPOhokU
俳優としても活躍
1980年代から90年代以降は俳優として広く活躍を見せるようになり、ドラマ「もう誰も愛さない」(1991年・フジテレビ)、「ふたつの愛」(1998年・NHK)、「終のすみか」(1999年・NHK)、「水戸黄門シリーズ」(TBS)、「ちかえもん」(2016年・NHK)、映画「亡国のイージス」(2005年)など多数作品に出演をしています。
また、毎日放送の情報番組「ちちんぷいぷい」のコーナー「前略、旅先にて」で旅人・VTRリポーターとして10年以上に渡りレギュラー出演をしていたため、関西ではおなじみの顔といえます。
朝ドラは「カーネーション」「マッサン」ほか多数出演
NHK連続テレビ小説(朝ドラ)にも多数の作品に出演をしています。
1994年の「ぴあの」に始まり、「やんちゃくれ」(1998年)、「オードリー」(2000年)、「だんだん」(2008年)に出演。
2012年の「カーネーション」では生地問屋「川瀬商会」の社長役で出演をしたほか、「マッサン」(2014年)ではポットスチルの制作をマッサンに依頼される町工場「佐渡製作所」の社長役を好演。
その後も「べっぴんさん」(2015年)のメリヤス工場工員・橋詰役、「わろてんか」(2017年)の芸人アサリの祖父・浅井治五郎役、「おちょやん」(2020年)のガラス工場社長・峰岸など、いぶし銀の職人や頑固な老人役などで独自の存在感を見せています。