「らんまん」ユーシーって何?田邊教授の陰のあだ名 その由来とは

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NHK連続テレビ小説「らんまん」の劇中でしばしば聞こえてくる「ユーシー」という謎の言葉の意味、由来についてまとめます。

「ユーシー」は植物学教室の田邊教授のあだ名であり、講師や学生たちが田邊教授をあまり良く思っていないことの表れと考えられます。

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目次

陰で「ユーシー」と呼ばれている田邊教授

植物学教室の初代教授として君臨し、時に有形無形の圧力で学生たちを振り回し続けている田邊彰久教授(要潤)。

万太郎(神木隆之介)が植物学教室に出入りすることを許可するなど万太郎を何かと優遇してくれる田邊教授ですが、少しずつその本性が見え始めています。

万太郎や波多野(前原滉)、藤丸(前原瑞樹)らの尽力でようやく植物学雑誌の創刊号が完成した際には、田邊教授は手のひらを返すように「私が雑誌を思いついたからこそ、こうして形になった」「学会誌にしようといったのは私」などと恩着せがましく自分の手柄を強調。それを聞いた助教授の徳永(田中哲司)、講師の大窪(今野浩喜)、所属学生らが苦い顔をしている様子が見られました。

当初は見えてこなかった構図ですが、どうやら植物学教室の講師陣や学生たちは「独裁者」である田邊教授をあまり良く思っていないようです。

植物学雑誌の完成を祝う牛鍋屋での慰労会では、田邊教授が不在の中、こんな発言が見られました。

大窪「聞いたか、あのユーシーが(雑誌を)ロシアへ送れだと」
藤丸「でも、ユーシー。ちょっと、ん?と思いましたよね…」

6月15日(金)第54回放送より。

田邊教授をよく思わない植物学教室のメンバーたちが日常的に田邊教授のことを(陰で)「ユーシー」と呼び、少し距離をおいている様子がうかがえます。

編集:別冊太陽編集部
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「ユーシー」って何?田邊教授のモデル・矢田部良吉のあだ名

劇中で「ユーシー」について具体的な説明がないため、「ユーシー」って何?と疑問に思った方も多いかと思います。

この「ユーシー」は、西洋かぶれで胡散臭い英語ばかりを使う田邊教授の口調を揶揄して付けられた、陰のあだ名だと考えられます。

田邊教授は学生や講師陣との日常会話の中に「グッモーニン、ジェントルマン」「メルシー」「フーアーユー?」などの外国語をねじ込んできます。

「ユーシー(You see?=分かりますか?)」もまた、田邊教授が日常会話で使いがちな英語のひとつのようです。特に、学生や講師陣を威圧する際に田邊教授は「ユーシー」という言葉を多用しているのでしょう。

言われた側としては小馬鹿にされたような思いを抱くのか、この「ユーシー」という言葉が、不遜な田邊教授を揶揄するあだ名として教室内で定着しているようです。

「ユーシー」はモデル人物・矢田部良吉のあだ名

田邊教授のモデルである、東京大学植物学教室の初代教授・矢田部良吉。

ジョン万次郎らから英語を学んだ後に海外留学を経験した矢田部教授は、鹿鳴館のダンスに熱中し、日常会話に英語を織り交ぜるなど、大変な西洋かぶれだったことで知られます。

矢田部教授は「ユーシー?ユーノウ?」と念を押すのが口癖だったようで、学生たちはそんな矢田部教授を「ユーシー」というあだ名で呼んだとか。これがドラマのあだ名「ユーシー」のモデルですね。

矢田部教授は西洋かぶれな上に、失言も多く、自身が兼職で校長をしていた女学校の教え子を妻に迎えるなど、何かと物議を醸す存在でもありました。こうしたエキセントリックな人柄が良くも悪くも注目を集め、「毎日新聞」で矢田部教授をモデルにした小説が連載されたとか。

いよいよ田邊教授の本性が…?※一部ネタバレあり

当初は万太郎を歓迎し、万太郎の研究を後押ししてくれているように見えた田邊教授ですが、次第にその本性を見せていきそうです。

田邊教授のモデル・矢田部良吉教授は、牧野富太郎が植物学教室に出入りするようになってから6年後の1890年(明治23年)、富太郎の植物学教室への出入りを全面的に禁じ、教室からの追放を行っています。ちょうど、富太郎が植物学者として世に認められ始めた頃の出来事でした。

矢田部教授としては、これまで自身と学生たちが多大な労力をかけて集めてきた教室の標本や資料などの成果を、部外者である富太郎に横取りされているような感覚があったのかもしれません。教室を追われた富太郎は植物学教室の友人・池野成一郎の手助けを受け、ひとまず駒場の農科大学の研究室に出入りできるようになり、研究を続行させています。

おそらく「らんまん」でも万太郎の存在を利用してやろうと目論んでいた田邊教授が、やがて万太郎の実力に脅威を感じて教室から追放するような展開があるのではないかと予想します。

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